先週の主な出来事

28日:米通商代表部(USTR)のタイ代表はインタビューで、トランプ前政権が導入した中国からの輸入品への制裁関税を当面維持する姿勢を示した。
ミャンマーで、1日の死者数としては過去最悪の114人が死亡した。茂木敏充外相は、ミャンマーでの抗議デモの弾圧を「強く非難する」との談話を発表した。

29日:台湾の国防部(国防省)は、中国軍の戦闘機など計10機が同日、台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したと発表した。最近では異例の多さとなる。台湾と外交関係を結ぶパラオのウィップス大統領の訪台に、中国が強く反発したものとみられる。
QUICK(東京・中央)は、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の後継指標の一つである「東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF)」の確定値を4月26日から算出・公表すると発表した。確定値は現在出している参考値と異なり、実際の金融取引に利用することができる。
野村HDは、米子会社で米顧客との取引に関連して約20億ドル(約2200億円)の損失が生じる可能性があると発表。

30日:中国の全人代常務委員会は、民主派排除につながる香港の選挙制度の見直し案を全会一致で可決した。米欧が批判を強めるのは必至で、中国との溝がさらに広がりそうだ。
菅義偉首相は、首相官邸で来日したインドネシアのルトノ外相、プラボウォ国防相と面会した。首相は海警局を準軍事組織に位置づける海警法を含め、最近の中国の動向に深刻な懸念を表明した。
日米両政府は4月上旬にワシントンで開く首脳会談の際に出す共同文書で、台湾海峡の安定が重要だとの認識を明記する調整に入った。中国の海警法に対する「深刻な懸念」も表明する。
独3月消費者物価指数(CPI、速報値)(前年同月比)+1.7%

31日:三菱UFJ証券ホールディングス(HD)は、米国の顧客との取引に関連した損失額が2.7億ドル(約300億円)となったと発表。
バイデン米大統領は、今後8年でインフラや研究開発などに2兆ドル(約220兆円)を投じる構想を表明し、「大きな政府」への傾斜をさらに強めた。
世界貿易機関(WTO)は、2021年の世界のモノの貿易量は前年比8%増えるとの予測を発表した。大規模な景気刺激策が企業活動や個人消費を下支えし、北米を中心に回復する。ただ、途上国での新型コロナウイルスワクチンの供給の遅れなどリスク要因は多く、22年は伸びが鈍化する。
ブラジルのサンパウロ州は、新型コロナウイルスの南アフリカ型の変異ウイルスに似た変異型を発見したと発表。同国で感染が拡大しているブラジル型の変異ウイルスがさらに変異した可能性がある。
仏3月消費者物価指数(CPI、速報値)(前年同月比)+1.1%
欧州3月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)(前年同月比)+0.9%

1日:米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントに関連したとみられる取引で、みずほフィナンシャルグループ(FG)に日本円換算で100億円規模の損失が発生する可能性のあることが分かった。
日銀が1日発表した全国企業短期経済観測調査(短観)で、企業が想定する2021年度の円相場は1ドル=106円07銭だった。回答が集中した3月中旬は109円台の安値圏で推移していたが、20年度の見通し(106円66銭)から60銭ほどの円高・ドル安を見込んでいる。足元の急激な円安進行を十分に織り込めていない企業が多い。
菅義偉首相は、インタビューで、新型コロナウイルスのワクチン接種を担う人を確保するための規制緩和を検討すると表明した。日本の現行法は医師や看護師のみワクチンの注射を認めている。
中国外務省の華春瑩報道局長は記者会見で「最近の日本の中国への否定的な行動に重大な懸念を表明する」と発言した。日本とインドネシアが外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で中国を念頭に力による現状変更の試みに深刻な懸念を共有したことなどに反発した。
S&P500種株価指数は1日、史上最高値を塗り替え、初めて4,000の大台を付けた。

2日:政情混乱が続くミャンマーで、紛争が激化するリスクが高まっている。民主派は国軍に対抗するため、国内の少数民族武装勢力に接近している。国軍と少数民族との紛争は長きにわたって続いている。
インドが新型コロナウイルスの感染「第2波」に直面している。1日あたりの新規感染者数は2月に1万人程度にまで減っていたが、足元で急増し4月に入って8万人を超えた。
北村滋国家安全保障局長は、米東部メリーランド州アナポリスでサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した。16日に開く日米首脳会談へ緊密に連携していくことで一致した。
日本と米国、韓国の安全保障を担当する高官は2日、米東部メリーランド州アナポリスにある海軍士官学校で協議した。北朝鮮の核・弾道ミサイル計画への懸念を共有し、3カ国が一致協力して非核化をめざすと確認。
中国の製薬会社、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)は、開発した新型コロナウイルス向けワクチンの年間生産能力が20億回に達したと発表した。
米3月非農業部門雇用者数変化(前月比)+91.6万人
米3月失業率+6.0%

3日:20カ国・地域(G20)は7日、財務相・中央銀行総裁会議を開く。7月の合意を目指すデジタル課税について議論を交わすのに加えて、新型コロナウイルスの感染長期化に苦しむ途上国への支援を強化する。途上国支援では公的融資の返済猶予期間を2021年末まで半年間延長するほか、国際通貨基金(IMF)の制度で特別引き出し権(SDR)と呼ぶ外貨調達枠の拡大でも一致する見通し。
エジプトのスエズ運河庁のラビア長官は、3月下旬の大型コンテナ船の座礁で待機を余儀なくされていた船舶422隻がすべて運河を通過したと発表した。通航再開から5日で足止めが解消された。
ドイツの総合印刷企業「ギーゼッケ・アンド・デブリエント」(G+D)は、ミャンマー政府への紙幣の印刷システム技術や原材料の供与を停止したと発表した。ミャンマー通貨チャットの紙幣発行が困難になる見通しで、国軍がデモや少数民族武装勢力を抑え込んでも、経済への打撃が続きそうだ。

 

先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 終値▲始値
USD/JPY 109.65 109.37 110.97 110.71 +1.06
EUR/USD 1.1795 1.1703 1.1797 1.1762 ▲0.0033
EUR/JPY 129.31 128.82 130.35 130.18 +0.87
USD/CNH 6.5365 6.5356 6.5878 6.5763 +0.0398
CNH/JPY 16.75 16.66 16.89 16.83 +0.08

 

先週の為替相場サマリー

先週のドル円相場は、1ドル=109.65円からスタート。週初は先週の流れを引き継ぎドル円は上昇、節目の110円を突破すると、110.96までほぼ押し目なく上昇した。しかし111円では売りの注文が多くみられ、徐々に売り優勢の展開となる。厚い売り注文に押し戻され、金曜日にかけて110.38まで下落したドル円であったが、夜間に発表された米3月雇用統計が強く、最後はドル買戻しの動きが強まり110.71まで値を戻してクローズ。

ユーロ相場は、1ユーロ=1.1795ドルからスタート。序盤は引き続きユーロ売りが優勢となる中、水曜日にかけて1.17割れをうかがう展開となる。しかし欧州3月消費者物価指数発表前に、値ごろ感からかユーロが買い戻されると、その後は買戻し優勢。金曜日にかけて1.1787まで買戻しが進む。週末はNY時間に発表された米3月雇用統計が強く、ドル円と同様にドル買戻しが優勢となり、1.1762でクローズ。

人民元相場は1ドル6.5365元からスタート。引き続き四面楚歌に陥る中国外交を横目に、ほぼ一方的に人民元安が進行。一時6.5878の高値をつけたあと、週末は6.5763でクローズ。一方的な人民元安が目立ってきた。

 

今後の主な経済指標と政治イベントの予定

<今週>

5日:イースターマンデー
5日:清明節
5日:3月ISM非製造業景況指数(総合)
6日:欧州2月失業率
6日:IMF世界経済見通し
6日:欧州連合(EU)・トルコ首脳会談
7日:米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
7日:ソウル・釜山市長選
7日:米2月貿易収支
8日:武漢市封鎖解除から1年
8日:日本2月国際収支
9日:中国3月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
9日:中国3月生産者物価指数(PPI)(前年同月比)

<来週以降>

4月22日:ECB
4月26日―27日:日銀金融政策決定会合
4月27日―28日:FOMC
5月25-28日:特別年次総会 シンガポール開催
6月1日:ECB
6月11-13日:主要7カ国首脳会議(G7サミット) 英南西部コーンウォール開催
6月15日―16日:FOMC
6月17日―18日:日銀金融政策決定会合
7月15日―16日:日銀金融政策決定会合
7月22日:ECB
7月27日―28日:FOMC
8月:ジャクソンホール会議
9月9日:ECB
9月21日―22日:日銀金融政策決定会合
9月21日―22日:FOMC
10月27日―28日:日銀金融政策決定会合
10月28日:ECB
11月2日―3日:FOMC
12月14日―15日:FOMC
12月16日:ECB
12月16日―17日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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