目次
先週の為替相場レンジ(変動範囲)
始値 | 安値 | 高値 | 終値 | 変化率 | |
---|---|---|---|---|---|
USD/JPY | 109.83 | 109.33 | 110.34 | 109.49 | ▲0.31% |
EUR/USD | 1.2186 | 1.2104 | 1.2254 | 1.2165 | ▲0.17% |
EUR/JPY | 133.85 | 133.13 | 134.13 | 133.19 | ▲0.50% |
USD/CNH | 6.3581 | 6.3525 | 6.4107 | 6.3887 | +0.48% |
CNH/JPY | 17.2729 | 17.1160 | 17.2780 | 17.1300 | ▲0.83% |
先週の為替相場サマリー
先週のドル円相場は、1ドル=109.83円からスタート。週初は下方向を試す展開で一時109.33まで下落したが、その後は反発、水曜日に日本の5月マネタリーベースが前年同月比で22.4%伸びていることが確認され、木曜日には米5月ADP(民間調査)雇用統計が+97.8万人で発表されると、ドル円は110円を突破、110.34の高値をつける。金曜日には米5月(政府調査)雇用統計に注目があつまったが、結果は+55.9万人と予想比下振れ、これを受けてドル売りが優勢となると110円を割り込み、週末は109.49でクローズした。
ユーロ相場は、1ユーロ=1.2186ドルからスタート。週初は堅調な欧州経済指標にも支えられ、ユーロ高、ドル安の展開となると、火曜日深夜に1.2254の高値をつける。しかしこのレベルより上は中長期的にみても重要なチャートポイントにもなっており、ユーロ売りドル買いの注文が多くみられ、押し戻される展開となる。直近では1.2250をなかなか上抜けないことが意識されて、だんだんと相場が反転、木曜日のADP(民間調査)雇用統計が強かったこともあり、ユーロ売り、ドル買いが強まると、金曜日には1.21割れ目前の水準まで値を下げた。週末は弱い米5月(政府調査)雇用統計を受けてユーロ買い、ドル売りで反応し、反発したが戻りは鈍く1.2165でクローズ。
人民元相場は1ドル6.3581元からスタート。人民元買いが強まる中で、中国当局は外貨預金準備率(民間銀行が中央銀行に預け入れる預金量の割合)の2%引き上げを発表。これを受けて市場参加者は外貨から人民元への両替が減ると判断し、ドルの買戻しが優勢となる。週末までじりじりと上昇を続けたドル人民元は、6.41台で週末の米5月(政府調査)雇用統計を迎えたが、ここでは期待外れの結果にドル売りが強まると、ドル人民元の上昇もようやく一服し反転、6.3887でクローズとなった。
先週のできごと
31日
-
- 08:50 日本4月鉱工業生産 +2.5%
- 10:00 中国5月製造業PMI(Purchasing Manager Index) 51.0
- 17:00 欧州4月マネーサプライ M3+9.2%
- 中国人民銀行(中央銀行)は、外貨の預金準備率を14年ぶりに引き上げると発表した(5%→7%)。市中に出回る外貨を減らし、外貨から元への両替を抑える。
- 中国共産党は政治局会議で、1組の夫婦に3人目の出産を認める方針を示した。
1日
- 10:45 中国5月財新製造業PMI 52.0
- 17:00 欧州5月製造業PMI 63.1
- 18:00 欧州4月失業率 8.0%
- 18:00 欧州5月消費者物価指数 +2.0%
- 22:45 米国5月製造業PMI 62.1
- 23:00 米国5月ISM製造業景況指数 61.2
- 米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード理事は講演で「(景気過熱など)アップサイドのリスクに注意を払うことが重要なのと同様に、早すぎる撤退のリスクにも注意を払う必要がある」と述べ、現在の大規模な金融緩和政策を拙速に変更することを否定した。
- 加藤勝信官房長官は閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスワクチンの職場や大学での接種を21日から始めると発表した。米モデルナ製を使う。
- 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、オンライン形式で開いた外相、国防相両理事会後の記者会見で、アフガニスタンからの駐留部隊撤収をめぐり「(アフガン治安部隊への)支援継続が和平努力に貢献できる最善の方法だということで一致した」と明らかにした。
2日
- 08:50 日本5月マネタリーベース +22.4%
- 18:00 欧州4月卸売物価指数 +7.6%
- 27:00 米地区連銀経済報告(通称:ベージュブック)
3日
- 10:45 中国5月財新サービス業PMI 55.1
- 17:00 欧州5月サービス業PMI 55.2
- 21:15 米国5月ADP雇用者数増減 +97.8万人
- 22:45 米国5月サービス業PMI 70.4
- 23:00 米国5月ISM非製造業景況指数 64.0
4日
- 18:00 欧州4月小売売上高 ▲3.1%
- 21:30 米5月雇用者数増減 +55.9万人 失業率5.8%
- 23:00 米4月製造業新規受注 ▲0.6%
- ロシア財務省は政府系ファンド「国民福祉基金」で保有する415億ドル(約4.6兆円)の残高をゼロにし、ユーロや人民元などに組み替えると明らかにした。ロシア政府は経済制裁への懸念からドル建て資産の保有を減らしており、その一環とみられる。
※PMI・ZEWは50が基準、物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値
注目の経済指標と政治イベント
7日
- 08:50 日本5月外貨準備高
- 10:00前後 中国5月貿易収支
- 中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会(10日まで)
- 中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議(8日まで、重慶)
8日
- 08:50 日本4月国際収支
- 18:00 欧州6月ZEW景況感調査
- 21:30 米4月貿易収支
- 国際オリンピック委員会(IOC)理事会
9日
- 08:50 日本5月マネーストック(M2)
- 10:30 中国5月消費者物価指数
- 10:30 中国5月生産者物価指数
10日
- 20:45 欧州中央銀行(ECB)政策金利
- 21:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
- 21:30 米5月消費者物価指数
- 21:30 米前週分新規失業保険申請件数
- 27:00 米5月月次財政収支
11日
- 23:00 米6月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
- 主要7カ国首脳会議(G7サミット) 英南西部コーンウォール開催
来週以降
- 6月14日:NATO首脳会談 ブリュッセル開催
- 6月15日―16日:FOMC
- 6月17日―18日:日銀金融政策決定会合
- 7月15日―16日:日銀金融政策決定会合
- 7月22日:ECB
- 7月27日―28日:FOMC
- 8月26日―28日:ジャクソンホール会議
- 9月9日:ECB
- 9月21日―22日:日銀金融政策決定会合
- 9月21日―22日:FOMC
- 10月27日―28日:日銀金融政策決定会合
- 10月28日:ECB
- 11月2日―3日:FOMC
- 12月14日―15日:FOMC
- 12月16日:ECB
- 12月16日―17日:日銀金融政策決定会合
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