目次
先週の為替相場レンジ(変動範囲)
始値 | 安値 | 高値 | 終値 | 変化率 | |
---|---|---|---|---|---|
USD/JPY | 109.89 | 109.11 | 110.16 | 110.00 | +0.10% |
EUR/USD | 1.1813 | 1.1724 | 1.1846 | 1.1724 | ▲0.75% |
EUR/JPY | 129.87 | 128.60 | 130.21 | 128.97 | ▲0.69% |
USD/CNH | 6.4452 | 6.4249 | 6.4739 | 6.4710 | +0.40% |
CNH/JPY | 17.0586 | 16.9646 | 17.1033 | 16.9929 | ▲0.39% |
先週の為替相場サマリー
USD/JPY
- 先週のドル円相場は、1ドル=109.89円からスタート。週初はドル買い優勢で火曜日にかけて110.16まで上昇。しかし火曜日のNY時間に発表された米8月消費者物価指数が想定より低い5.3%で発表されると、早期の金融引き締め観測が後退しドル売り優勢となる(消費者物価は絶対水準としては高いが、目線はもっと高かった)。110円を割り込んだドル円はズルズルと下落し、水曜日のNY時間までに109.11の今週安値をつけた。しかし水曜日に発表された9月ニューヨーク連銀製造業景気指数が34.1(基準は0)と強く再びドル買い優勢となると、木曜日の米8月小売や9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数も強くドル買いが強まる展開に。結局再び110円に戻したドル円は110.07まで上昇したのち110円丁度でクローズ。
EUR/USD
- ユーロ相場は、1ユーロ=1.1813ドルからスタート。週明けはユーロ売り優勢で、1.1770レベルまで売り込まれるが、火曜日NY時間の米8月消費者物価指数が想定より弱く、ユーロ買戻しが優勢となり水曜日の欧州時間までに1.1840レベルまで上昇。しかしその後は水曜日の強い米経済指標発表を受けてユーロ売りドル買いが優勢になると木曜日には再び1.1800を割り込んだ。週末にはもう一段売り込まれ今週安値の1.1724に達すると、全く戻りが無くそのまま1.1724でクローズ。
USD/CNH
- 人民元相場は1ドル6.4452元からスタート。週初こそドル買い優勢となるもほどなくしてドル売り人民元が優勢。火曜日、水曜日と続落し、木曜日にかけてはしばらくサポートとなっている6.4250を試す展開となったが、このレベルでは跳ね返された(今月3回目)。金曜日には恒大集団の件が意識されてか利食いが優勢となると、週明けの6.4450水準まで戻す。さらに欧州時間には怒涛の人民元売りで、6.4739まで上昇。戻りも鈍く6.4710でクローズ。
先週のできごと
※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値
13日
- 日本7-9月期四半期法人企業景気予測調査 大企業:3.3 中堅企業:0.2 中小企業:▲18(弱い)
- 日本8月国内企業物価指数 +5.6%
- 米国8月月次財政収支 ▲3,021億ドル(パンデミック以降、財政出動が増え、赤字が続いている)
- イスラム主義組織タリバンが制圧したアフガニスタンを巡り国連は、スイスのジュネーブで人道支援のための閣僚級会合を開いた。6400万ドル(約70億円)近くの新たな拠出を表明した米国など96カ国が参加し、支援総額は11億ドルを超えたもようだ。
14日
- 日本7月鉱工業生産 ▲1.5%
- 日本7月設備稼働率 ▲3.4%
- 米国8月消費者物価指数 +5.3%(想定より低い)
- 米ニューヨークの国連本部で、第76期の国連総会が開幕した。新型コロナウイルス禍で迎える2度目の国連総会は、各国の出席者を制限しつつ、2年ぶりに本部での首脳級の演説を予定する。途上国へのワクチン供給拡大を議論するオンライン会合や、気候変動対策を議論する安全保障理事会の会合も開く。
15日
- 日本7月機械受注 +0.9%
- 中国8月小売売上高 ▲1.45%
- 中国8月鉱工業生産 +5.3%(前年同月比)
- 日本7月第三次産業活動指数 ▲0.6%
- 欧州7月鉱工業生産 +1.5%
- 米国MBA住宅ローン申請指数 +0.3%
- 9月ニューヨーク連銀製造業景気指数 +34.3(強い)
- 米国8月物価指数 輸入:▲0.3% 輸出:+0.4%
- 米国8月鉱工業生産 +0.4%
- 米国8月設備稼働率 76.4%
- 韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを2発発射したと発表した。
- EUのフォンデアライエン欧州委員長は演説で、「専制的な政権が(インド太平洋)地域で影響力を増そうとしている」として中国などを念頭にけん制した。
16日
- 日本8月貿易統計 ▲6,354億円
- 欧州7月貿易収支 +207億ユーロ
- 米国8月小売売上高 +0.7%(高水準を維持)
- 9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 30.7(強い)
- 米国前週分新規失業保険申請件数 33.2万件
- 米国7月企業在庫 +0.5%
- 米国7月対米証券投資 1,260億ドル
- オーストリアで今週開かれたIAEA=国際原子力機関の理事会では、核開発を加速させているイランに対し欧米から批判が相次いだ。
- 中国は、環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請した。
- 日本政府は9月の月例経済報告で、景気は持ち直しの動きが続いているものの「このところテンポが弱まっている」とし、4カ月ぶりに判断を引き下げた。新型コロナウイルスの感染拡大が続く東南アジアからの部品供給が不足しており、自動車の生産活動が弱まっているとした。
17日
- 欧州7月経常収支 +302億ユーロ
- 欧州7月建設支出 +0.1%
- 9月ミシガン大学消費者態度指数 71.0
- 中国とロシアが主導する枠組み、上海協力機構の首脳会議が中央アジアのタジキスタンで開かれ、アメリカ軍が撤退したあと、武装勢力タリバンが再び権力を握ったアフガニスタン情勢をめぐり、連携して対応にあたる姿勢を強調した。
- 米軍は、8月下旬に実施したアフガニスタンでの空爆で、一般市民10人を誤って殺害したと明らかにした。最大7人が子どもという。
経済用語解説
- GDP=Gross Domestic Price(国内総生産);高成長が良い
- CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
- PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
- PPI=Producer Price Indes(生産者物価指数):CPIに影響を与える
- PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
- ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
- NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
- ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
- フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
- リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
- シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
- ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
- S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
- 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
- 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
- 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
- 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
- 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
- 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
- 日本法人企業景気予測調査:0が基準
注目の経済指標と政治イベント
20日
- 日本・中国は祝日(敬老の日、中秋節)
- 国際原子力機関(IAEA)総会(ウィーン、24日まで)
- カナダ総選挙
- 23:00 米9月NAHB住宅市場指数
21日
- 中国は祝日
- 21:30 米4-6月期四半期経常収支
- 21:30 米8月住宅着工件数
- 21:30 米8月建設許可件数
22日
- 日銀金融政策決定会合+黒田日銀総裁定例記者会見
- 23:00 米8月中古住宅販売件数
- 23:00 欧州9月消費者信頼感
- 27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)+パウエルFRB議長定例記者会見
- 30:00 ブラジル中央銀行、金融政策発表
23日
- 日本は祝日(秋分の日)
- 南アフリカ準備銀行(中央銀行)、金融政策発表
- 16:30 スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値を発表
- 17:00 欧州製造業及びサービス業購買担当者景気指数
- 20:00 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)、金融政策発表
- 21:30 米新規失業保険申請件数
- 22:45 米製造業及びサービス業購買担当者景気指数
- 23:00 米8月景気先行指標総合指数
24日
- 日米豪印クアッド首脳会議(コロナ対策、サイバー防衛、半導体供給などについて)
- 08:30 日本8月全国消費者物価指数
- 23:00 米8月新築住宅販売件数
- 23:00 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長講演(FED主催のウェブキャスト、パンデミックからの経済回復について述べる)
来週以降
- 9月21日―27日:国連一般討論演説
- 9月26日:ドイツ総選挙
- 9月29日:自民党総裁選
- 9月30日:自民党総裁任期満了
- 10月1日:自民党新総裁の任期
- 10月27日―28日:日銀金融政策決定会合
- 10月28日:ECB
- 10月30日―31日:G20首脳会議
- 11月2日―3日:FOMC
- 12月14日―15日:FOMC
- 12月16日:ECB
- 12月16日―17日:日銀金融政策決定会合
- 1月17日―21日:ダボス会議
本コンテンツの続き
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