目次
先週の為替相場レンジ(変動範囲)
始値 | 安値 | 高値 | 終値 | 変化率 | |
---|---|---|---|---|---|
USD/JPY | 113.63 | 113.33 | 114.52 | 114.41 | +0.70% |
EUR/USD | 1.1243 | 1.1235 | 1.1344 | 1.1317 | +0.66% |
EUR/JPY | 127.72 | 127.51 | 129.79 | 129.48 | +1.38% |
USD/CNH | 6.3857 | 6.3668 | 6.3909 | 6.3724 | ▲0.21% |
CNH/JPY | 17.8032 | 17.7380 | 17.9676 | 17.9453 | +0.80% |
先週の為替相場サマリー
USD/JPY
- 先週のドル円相場は、1ドル=113.63円からスタート。週初こそ下値を試す展開となり113.33円まで緩やかに下落したが、その後はトルコリラの反発上昇によるセンチメントの改善や、製薬各社からのオミクロン株に対するワクチンの有効性が示されると、マーケットは徐々にリスクオン地合いとなり、ドル円もじり高の展開が続いた。24日金曜日に114.52円の今週高値をつけると、その後はクリスマス休暇で小動きとなり同水準の114.41でクローズ。
EUR/USD
- ユーロ相場は、1ユーロ=1.1243ドルからスタート。マーケット全体が前述の理由でリスクオンに傾く中で、ユーロは買戻しが優勢となった。上下しながらも週半ばには1.13台へと値を切り上げ、その後も上値試しの展開が続いた。ただし1.1340レベルでは売りが優勢で、その後は1.1300~1.1340での推移が続き、1.1317でクローズとなった。
USD/CNH
- 人民元相場は、1ドル=6.3857元からスタート。リスクオン相場の中で、ドル売り人民元高がじりじりと進んだ。週末に6.3668をつけたのち、6.3724でクローズ。
先週のできごと
※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値
20日
- PBOC(中国人民銀行)は1年物のLPR(ローンプライムレート)を0.05%引下げ
- ユーロ圏10月経常収支 +181億ユーロ
- 米国11月景気先行指数 +1.1%
21日
- 米国7-9月期四半期経常収支 ▲2,148億ドル
- 米国20年物長期米国債入札 最高落札利回り1.942%
- イスラエルのベネット首相は新型コロナウイルスワクチンの4回目の接種を60歳以上と医療関係者を対象に始める考えを示した。変異型「オミクロン型」の感染拡大を踏まえた措置。同国メディアによると、4回目接種は世界初になる。
22日
- 米国7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値) +2.3%(0.2%の上方修正)
- 米国7-9月期四半期コアPCE・確定値 +4.6%(0.1%の上方修正)
- 米国11月中古住宅販売件数 +1.9%
- 日銀は前回の金融政策決定会合議事要旨で、2021年度の物価見通しを前回から引き下げたが、今夏に統計の算出基準を改定したことなどによる一時的な要因が大きいとした。消費者物価の上昇率の見通しは「エネルギー価格の上昇を反映してプラス幅を緩やかに拡大していく」との見方が委員の中で一致した。
23日
- ドイツ11月輸入物価指数 +24.7%
- カナダ10月月次国内総生産 +0.8%(前月比)
- 米国前週分新規失業保険申請件数 20.5万件
- 米国11月個人消費支出(PCEデフレーター) +5.7%
- 米国11月耐久財受注 +2.5%
- 米国11月新築住宅販売件数 +12.4%(年率換算件数74.4万件)
- 外国為替相場でトルコリラの急騰が続いている。一時、前日比16%高い1ドル=10リラ台を付けた。20日夜にリラ建て預金を外貨ベースの価値で国が保証する制度を発表して以降、上昇相場が続いている。
- メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)が発表した2021年12月前半の消費者物価指数は、前年の同じ時期と比べて7.45%上昇した。航空運賃や旅行パッケージの料金、レモンなど食料品の価格が上昇した。
- ロシアのプーチン大統領はモスクワで内外のメディアとの年末恒例の記者会見を開いた。緊張が高まる米欧との関係では、ロシアが提案した北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止など欧州安全保障に関する新たな合意に応じるよう改めて求めた。
- 日銀の黒田東彦総裁は講演で、「円安が物価上昇を通じて家計所得に及ぼすマイナスの影響が強まっている可能性がある」と述べた。国内で消費されるモノのうち耐久財を中心に輸入品比率が高まっているためだ。円安は輸出企業の収益改善など「(日本経済にとって)基本的にプラスの効果が大きい」としつつも、負の面にも留意する考えを示した。
24日
- 米国などキリスト教圏は祝日(クリスマスイブ)
- 日本11月全国消費者物価指数 +0.6%
- 日本11月企業向けサービス価格指数 +1.1%
- 日本11月新設住宅着工戸数 +3.7%
- 総務省が発表した11月の消費者物価上昇率は前年同月比0.6%と、前月から0.5ポイント高まった。政策要因が大きい携帯値下げの影響を除くと2%を超える勢いとみられる。
- 英保健当局は、新型コロナウイルスの新変異型「オミクロン型」の1日当たりの新規感染者が国内で2万3719人確認され、計11万4625人となったと発表した。新型コロナの24日に確認された新規感染者数は12万2186人で3日連続で10万人超となった。新型コロナ、オミクロン型の新規感染者数はいずれも過去最多だった。
- クリスマスの大型連休が始まる24日から26日にかけ、世界各国の航空会社が4000便以上を欠航する見通しになった。航空会社の従業員が新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」に感染したことなどが背景にあり、空の旅に混乱が広がる。
- 中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は2022年の実質経済成長率の目標を21年より引き下げる方針だ。21年は「6%以上」としたが、22年は「5.5~6%」とする案などが浮上している。
経済用語解説
- GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
- CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
- PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
- PPI=Producer Price Indes(生産者物価指数):CPIに影響を与える
- PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
- ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
- NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
- ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
- フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
- リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
- シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
- ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
- S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
- 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
- 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
- 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
- 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
- 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
- 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
- 日本法人企業景気予測調査:0が基準
注目の経済指標と政治イベント
27日
- 豪・NZ・加・英など祝日
28日
- 豪・NZ・加・英など祝日
- 中国恒大集団が米ドル建て債2億5520万ドルの利払い期限
- 08:50 日本11月鉱工業生産
- 23:00 米10月ケース・シラー米住宅価格指数
- 24:00 米12月リッチモンド連銀製造業指数
29日
- 24:00 米11月住宅販売保留指数
- 25:00 ロシア7-9月期実質国内総生産
- 25:00 ロシア12月消費者物価指数
30日
- 22:30 米前週分新規失業保険申請件数
31日
- ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)廃止
- 日本、韓国、ドイツなど多くの国が祝日(または早引け)
- 10:00 中国12月購買担当者景気指数(PMI)
来週以降
- 1月17日―21日:ダボス会議
- 1月18日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
- 1月26日:FOMC
- 2月3日:ECB
- 3月5日:全人代
- 3月10日:ECB
- 3月16日:FOMC(経済予測データ付き)
- 3月18日:日銀金融政策決定会合
- 4月14日:ECB
- 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
- 5月4日:FOMC
- 6月9日:ECB
- 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
- 6月17日:日銀金融政策決定会合
- 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
- 7月21日:ECB
- 7月27日:FOMC
- 9月8日:ECB
- 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
- 9月22日:日銀金融政策決定会合
- 10月27日:ECB
- 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
- 11月2日:FOMC
- 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
- 12月15日:ECB
- 12月20日:日銀金融政策決定会合
本コンテンツの続き
本コンテンツの続きである「先週の通貨強弱」「グローバルマクロ環境の整理」「チャート分析」「今週の戸田の相場見通し」をご覧いただくには、為替トレーディング部への入部登録が必要です。入部登録後にログインして頂くことですべてのコンテンツをお楽しみいただけます。ご留意事項
本メールマガジンに掲載されているあらゆる内容の無断転載・複製を禁じます。また本メールマガジンは単に情報提供を目的に作成されており、その正確性を弊社及び情報提供元が保証するものではなく、また掲載された内容は経済情勢等の変化により変更されることがあります。掲載情報は利用者の責任と判断でご利用頂き、また個別の案件につきましては法律・会計・税務等の各面の専門家にご相談くださるようお願い致します。万一、利用者が当情報の利用に関して損害を被った場合、弊社及び情報提供元はその原因の如何を問わず賠償の責を負いません。