先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 114.93 114.42 115.78 115.56 +0.55%
EUR/USD 1.1315 1.1107 1.1388 1.1267 ▲0.42%
EUR/JPY 130.04 127.92 130.89 130.20 +0.12%
USD/CNH 6.3243 6.3058 6.3457 6.3140 ▲0.17%
CNH/JPY 18.1760 18.0592 18.3311 18.3173 +0.77%

先週の為替相場サマリー

24日、ロシアのウクライナ侵攻でリスクオフ加速、その後は買戻し優勢

USD/JPY

  • 先週のドル円相場は、1ドル=114.93円からスタート。ウクライナ情勢が徐々に緊迫化していく中、リスクオフの円買いが優勢で上値の重い展開が続いた。24日木曜日にはいよいよロシアがウクライナへと侵攻を開始すると米株が暴落、つれてドル円は一時114.42円まで下落した。ただしここが底となり、早期の戦争終結への期待からその後は買いもどされ、金曜日のクローズに掛けては115.78円まで上昇したあと、115.56円でクローズとなった。

EUR/USD

  • ユーロ相場は、1ユーロ=1.1315ドルからスタート。週初は小動きが続いたが、24日木曜日にロシアがウクライナへ侵攻を開始すると地政学リスクの悪化が懸念されユーロは下落、かなり大きく下げ、年初来安値を更新し1.1107まで下落した。その後は早期の戦争終結への期待から1.1267まで買い戻されクローズ。

USD/CNH

  • 人民元相場は、1ドル=6.3243元からスタート。週初は上下に方向感のない展開が続いたが、週末にかけては株が買い戻される中で人民元もやや買いが優勢となった。6.3140でクローズ。

 

先週のできごと

とうとう24日にロシアがウクライナに侵攻、ウクライナは抗戦の構え、国際社会はウクライナ支援へ

21日

  • 中国LPR(最優遇貸出レート)は1年物3.70%、5年物4.60%でそれぞれ据え置き
  • ドイツ1月生産者物価指数 +2.2%
  • フランス2月購買担当者景気指数(PMI) 製造業57.6 サービス業57.9
  • ドイツ2月購買担当者景気指数(PMI) 製造業58.5 サービス業56.6
  • ユーロ圏2月購買担当者景気指数(PMI) 製造業58.4 サービス業55.8
  • イギリス2月購買担当者景気指数(PMI) 製造業57.3 サービス業60.8
  • ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部で政府軍との紛争を続ける親ロシア派武装勢力の占領地域の独立を一方的に承認した。

22日

  • 日本1月企業向けサービス価格指数 +1.2%
  • 香港1月消費者物価指数 +1.2%
  • ドイツ2月IFO企業景況感指数 98.9
  • 米国12月住宅価格指数 +1.2%
  • 米国2月購買担当者景気指数(PMI) 製造業57.5 サービス業56.7
  • 米国2月消費者信頼感指数 110.5
  • 2月リッチモンド連銀製造業指数 1
  • バイデン米政権は緊迫するウクライナ情勢を巡ってロシアとの外相会談を撤回し、プーチン大統領との首脳会談も現時点では実施できないとの考えを示した。
  • ロシアのプーチン大統領はモスクワで記者団に、ロシアが21日に国家独立を承認したウクライナ東部の親ロシア派占領地域への軍部隊派兵を決めたことについて「必要な場合には義務を果たす」と強調した。いつ、どのような作戦を遂行するかは明言を避けた。ウクライナ東部紛争の停戦と和平への道筋を定めたミンスク合意については「もはや存在しない」と述べた。
  • 外務省は中国当局が21日に北京で在中国日本大使館の館員を一時拘束したと発表した。森健良外務次官は外交官の不逮捕特権や財産保護を定めたウィーン条約に違反するとして楊宇駐日中国臨時代理大使に厳重に抗議した。謝罪と再発防止を求めた。
  • ドイツのショルツ首相は記者会見で、独ロの新しい天然ガスパイプライン(ノルドストリーム2)の認可手続きを停止する考えを表明した。

23日

  • ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)は政策金利を0.25%引き上げ1.00%に設定
  • シンガポール1月消費者物価指数 +4.0%
  • 米国MBA住宅ローン申請指数 ▲13.1%
  • ウクライナの国家安全保障・国防会議は非常事態宣言を発令する方針を決めた。当局は予備役の招集やロシアに住むウクライナ国民のロシアからの国外退避にも乗り出した。ロシアがウクライナ東部の親ロ派占領地域への派兵を決めたのを受け、ロシア軍の再侵攻に備えて警戒態勢を引き上げる。
  • 米国防総省高官は記者団に対してロシア軍の一部がウクライナ国境まで5キロメートルの位置に迫っていると明らかにした。ウクライナ周辺に配置したロシア軍の8割が攻撃開始に向けた位置に移動済みで「最大限の臨戦態勢に入っている」と指摘した。

24日

  • 韓国中銀は政策金利を1.25%に据え置き
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 23.2万件
  • 米国10-12月期四半期実質国内総生産(改定値、前期比年率) +7.0%
  • 米国1月新築住宅販売件数 ▲4.5%
  • ロシアによる軍事侵攻は24日、ウクライナの各地で始まった
  • 首都キエフに近い空港で戦闘が起き、ロシア軍が制圧したもようだ。キエフの北に位置するチェルノブイリ原子力発電所についてもロシア軍が占拠した。
  • フランスのマクロン大統領ロシアのプーチン大統領と電話協議した。ロシアがウクライナへの侵攻を始めて以来、両者が言葉を交わすのは初めて。仏大統領府によると、マクロン氏は軍事作戦をすぐにやめるよう求め、ロシアが大規模な制裁を受けることになると警告した。
  • 国連のグテレス事務総長は記者団に対し、ロシアによる侵攻を受けるウクライナの人道支援のため、国連中央緊急対応基金(CERF)から即時に2000万ドル(約23億円)を拠出すると発表した。
  • ロシアによるウクライナへの攻撃で原油価格のさらなる高騰が懸念されるため、日本政府は石油備蓄を追加で放出する検討に入った。国際エネルギー機関(IEA)が日米など加盟国と協議を進めている。日本は協調放出の要請があれば応じるが、効果は一時的にとどまる恐れもある。
  • 外国為替市場でトルコリラが売られた。一時、ドルに対して前日比4・5%下げ、昨年12月以来となる1ドル=14リラ台半ばまで下落した。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、両国と密接なトルコ経済の不透明感が増した。
  • モスクワ市場でロシア株相場は急落で始まり、下げ幅を広げた。主要株価指数であるRTSは前営業日の22日比で一時50%下げた。外国為替市場ではロシアの通貨ルーブルが主要通貨に対して急落した。ルーブルは一時1ドル=90ルーブル近辺と対ドルで前日比約10%下げ、過去最安値を更新した。

25日

  • 日本2月東京都区部消費者物価指数 +0.5%
  • ドイツ1月輸入物価指数 +26.9%
  • フランス2月消費者物価指数 +3.6%
  • 米国1月個人消費支出(PCE) +6.1%
  • 米国1月耐久財受注 +1.6%
  • 米国1月住宅販売保留指数 ▲9.1%
  • ロシアによるウクライナ侵攻で、両国は停戦に向けた協議を始めることで一致した。ただ、ロシアはウクライナの北大西洋条約機構(NATO)非加盟など厳しい要求を突きつけるとみられ、協議の早期実現は見通せない。ロシアは平和的解決を促す中国などに配慮して対話姿勢を見せつつ、自国の要求が完全に通らなければ武力でウクライナの政権転換を強行する見通しだ。
  • ロシアのラブロフ外相は会見で、「ロシアはウクライナと対話する用意があるが、ウクライナ軍が武装を解除した後でなければならない」と述べた。交戦が続いている間は対話の余地はないとの考えを示した。
  • フランス大統領外交顧問のボンヌ氏と中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相はロシアが侵攻したウクライナ情勢について電話協議した。仏大統領府によると、王氏は関係国が交渉を再開し、市民の犠牲がこれ以上出ないようにすべきだなどと語った。
  • 国連安全保障理事会はロシアによるウクライナへの侵攻は「国連憲章違反であり、最も強い言葉で遺憾の意を表する」とする決議案を否決した。非難決議案は賛成多数を確保したが、常任理事国のロシアによる拒否権発動で採択できなかった。
  • 米財務省はロシアのプーチン大統領とラブロフ外相に制裁を科すと発表した。両氏の資産を凍結し、同様の措置を講じる欧州に足並みをそろえた。
  • 岸田文雄首相は参院予算委員会で、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁について「国際法に違反したら高い代償を払うことになる。毅然とした姿勢を示す」と訴えた。北方領土問題などを巡る日ロ間の交渉に関し「当面は申し上げることは控えなければいけない」と話した。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

ウクライナ情勢と米経済指標に注目

28日

  • 08:50 日本1月鉱工業生産
  • 09:30 オーストラリア1月小売売上高
  • 22:30 米国1月卸売在庫(前月比)

1日

  • バイデン大統領、一般教書演説
  • 10:30 中国2月製造業購買担当者景気指数(PMI)
  • 10:45 中国2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
  • 12:30 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
  • 22:00 ドイツ2月消費者物価指数
  • 24:00 米国2月ISM製造業景況指数

2日

  • OPECプラス閣僚会議
  • 08:50 日本2月マネタリーベース
  • 09:30 オーストラリア10-12月期四半期国内総生産
  • 19:00 ユーロ圏2月消費者物価指数
  • 22:15 米2月ADP雇用統計
  • 24:00 カナダ銀行 政策金利
  • 24:00 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、議会への半期金融政策報告1日目
  • 28:00 米国地区連銀経済報告

3日

  • 09:30 オーストラリア1月住宅建設許可件数
  • 09:30 オーストラリア1月貿易収支
  • 10:45 2月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
  • 16:00 トルコ2月消費者物価指数(CPI)
  • 19:00 ユーロ圏1月卸売物価指数
  • 19:00 ユーロ圏1月失業率
  • 21:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
  • 22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 24:00 米国2月ISM非製造業景況指数
  • 24:00 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、議会への半期金融政策報告2日目

4日

  • 北京冬季パラリンピック(13日まで)
  • 19:00 ユーロ圏1月小売売上高
  • 22:30 米国2月雇用統計

 

来週以降

  • 3月5日:全人代
  • 3月9日:韓国大統領選の投開票
  • 3月10日:ECB
  • 3月16日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 3月18日:日銀金融政策決定会合
  • 4月14日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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