先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 115.35 114.64 115.82 114.78 ▲0.49%
EUR/USD 1.1154 1.0886 1.1246 1.0926 ▲2.04%
EUR/JPY 128.66 125.06 129.78 125.41 ▲2.53%
USD/CNH 6.3232 6.3064 6.3325 6.3221 ▲0.02%
CNH/JPY 18.2850 18.1178 18.3540 18.1467 ▲0.76%

先週の為替相場サマリー

週初は停戦合意への期待からリスクオン地合いとなったが、2回目の停戦交渉決裂と、週末に市場が閉じることが嫌気されリスクオフ地合いとなった

USD/JPY

  • 先週のドル円相場は、有事のドル買いと円買いが交錯し上下に方向感なく推移。1ドル=115.35円からスタートし、週央にかけて114.80円レべルまで下押ししたあと、木曜日には115.82円の今週高値を記録した。ただし週末はウクライナ南部にあるザポロジエ原子力発電所が攻撃を受けるなど、原発リスクが意識され大きくリスクオフが進む中で、ドル円は円買いが優勢となり114.64円まで下落したのち、114.78円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは週を通して大きく下落。1ユーロ=1.1154ドルからスタートすると週初は買戻しが優勢で1.1246まで買い戻される局面もあった。しかしウクライナ情勢が意識される中で上値は重く、徐々に下押し圧力が強まると、節目の1.1000を割り込み1.0900台へと下値を切り下げた。一時1.0886まで下落したのち、週末は1.0926でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元相場は、ほぼ横ばい推移。1ドル=6.3232元からスタートし週初は人民元買いが優勢となったが、週末に掛けては有事のドル買いが優勢となった。週初とほぼ変わらずの6.3221でクローズ。

 

先週のできごと

3日に第二回目の停戦交渉が行われたが、両者の溝は深く、交渉は決裂した

28日

  • 日本1月鉱工業生産 ▲1.3%
  • オーストラリア1月小売売上高 +1.8%
  • 米国1月卸売在庫(前月比) +0.8%
  • 日銀はロシア中央銀行から預かる外貨準備を凍結する。日本政府がロシア中銀との取引を制限する制裁を表明したことにあわせ、円建ての外貨準備をロシアや他の金融機関などに送金できないようにする。2021年時点で金額は4兆~5兆円規模だったとみられる。ロシアのウクライナ攻撃に伴う制裁の一環。中銀の外貨準備を凍結するのは異例だ。
  • 欧州債券市場でロシア国債の価格が急落した。金融市場は債務不履行(デフォルト)のリスクを織り込み始めた。
  • 米財務省はシアの中央銀行が米国の金融機関などと米ドルを取引するのを禁じる追加制裁を実施すると発表した。即日発効する。
  • ウクライナに侵攻した上、核兵器運用部隊に高い警戒態勢への移行を命じたロシアのプーチン大統領の精神状態を疑問視する声が、米国内の有力議員らから出ている。

1日

  • 中国2月製造業購買担当者景気指数(PMI) 50.2
  • 中国2月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 50.4
  • 豪準備銀行(中央銀行)は政策金利を0.10%に据え置き
  • ドイツ2月消費者物価指数 +5.1%
  • 米国2月ISM製造業景況指数 58.6(堅調な数字)
  • バイデン氏は上下両院合同本会議での一般教書演説で歴史的な高水準にあるインフレを念頭に「最優先課題は物価をコントロールすることだ」と力説した。
  • ジュネーブで開かれた国連人権理事会でロシアのラブロフ外相がオンラインで演説した際、各国の外交官らが一斉に退席した。ロシアによるウクライナへの侵攻に対する抗議の意思を示した格好で、ロシアの孤立ぶりが際立つ一幕となった。
  • 欧州議会はロシアの軍事侵攻を受けているウクライナの欧州連合(EU)加盟に向けて、加盟国や関係機関に努力するよう求める決議を採択した。
  • 中国国営中央テレビ(CCTV)によると、王毅(ワン・イー)国務委員兼外相はウクライナのクレバ外相の電話を受けて協議した。クレバ外相はロシアの侵攻を止めるために中国に停戦の仲介役への期待を表明した。王氏は明言を避けた。

2日

  • 日本2月マネタリーベース +7.6%
  • オーストラリア10-12月期四半期国内総生産 +3.4%(前期比年率)
  • ユーロ圏2月消費者物価指数 +2.7%
  • 米2月ADP雇用統計 +47.5万人
  • カナダ銀行は政策金利を0.25%引き上げ、+0.50%に設定
  • 岸田文雄首相は参院予算委員会で、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁について「政府は国民への影響をできる限り抑えるよう全力で取り組む」と述べた。制裁に伴うエネルギー価格の高騰に関し、石油輸出国機構(OPEC)加盟国などに増産を改めて要請すると表明した。
  • 国連総会は緊急特別会合で、ロシアによるウクライナ侵攻に「最も強い言葉で遺憾の意を表す」とする決議を日本や米国など141カ国の賛成多数で採択した。
  • 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は議会下院での証言に臨んだ。パウエル氏は「今月の会合で政策金利の誘導目標を引き上げることが適切だと考える」と述べ、15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切る方針を明言した。さらに「0.25%の利上げを支持する提案をしたい」と具体的な利上げ幅に言及した。
  • 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は現行の原油増産ペースを4月も続けると決めた。ロシアのウクライナ侵攻でニューヨーク市場の原油先物が約8年半ぶり高値をつけるなか、追加増産を見送った。

3日

  • オーストラリア1月住宅建設許可件数 ▲27.9%
  • オーストラリア1月貿易収支 +128.91億豪ドル
  • 2月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI) 50.2
  • トルコ2月消費者物価指数(CPI) +54.44%(ハイパーインフレ)
  • ユーロ圏1月卸売物価指数 +30.6%
  • ユーロ圏1月失業率 +6.8%
  • 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 21.5万件
  • 米国2月ISM非製造業景況指数 56.5
  • パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、議会への半期金融政策報告2日目
  • 米CNNなどによると、ウクライナとロシアは停戦をめぐる2回目の対話で、軍事衝突が起きている地域で民間人が退避している間は交戦を一時停止することで合意した。医療品や食品を配送するルートを確保することでも一致した。対話を継続することも確認した。

4日

  • 北京冬季パラリンピック開催(13日まで)
  • ユーロ圏1月小売売上高 +0.2%
  • 米国2月雇用統計 非農業部門雇用者数増減+67.8万人 失業率3.8%
  • サキ米大統領報道官は記者会見で、ロシア産原油の輸入制限を検討していると述べた。
  • ウクライナ南部にあるザポロジエ原子力発電所がロシア軍に制圧された。両国政府が発表した。国際原子力機関(IAEA)によると、周辺で放射線量に変化はないという。原発の制圧で「核の脅威」をあおるロシアに米欧は非難を強めた。軍事攻撃を受けるといった原発のリスクも顕在化した。
  • ロシアの規制当局は米メタ(旧フェイスブック)が運営するSNS(交流サイト)サービス、フェイスブックへの接続を遮断したと発表した。
  • 中国の第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の第5回会議が北京の人民大会堂で開幕した。李克強(リー・クォーチャン)首相は、2022年の経済成長率目標を「5.5%前後」とし、21年の「6%以上」から引き下げた。
  • ロシア軍のウクライナ侵攻で、両国はウクライナ南東部の港湾都市、マリウポリと近郊のボルノバハで、両市から民間人を退避させるために5日から一時的に交戦を停止する「人道回廊」を設けることで合意した。
  • シンガポール政府はウクライナに侵攻したロシアへの経済・金融制裁を発表した。ロシア2位のVTBバンクなど4銀行の資産を凍結するほか、制裁を回避する目的で暗号資産(仮想通貨)を使うことを禁止する。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

ウクライナ情勢と各国の消費者物価、ECB理事会に注目

7日

  • ロシア祝日
  • 中国2月貿易収支
  • 16:00 ドイツ1月小売売上高

8日

  • ロシア祝日
  • ポーランド中銀、政策金利発表
  • 08:50 日本1月国際収支
  • 14:00 日本2月景気ウオッチャー調査
  • 16:00 ドイツ1月鉱工業生産
  • 22:30 米国1月貿易収支

9日

  • 韓国大統領選の投開票
  • 10:30 中国2月生産者物価指数(PPI)
  • 10:30 中国2月消費者物価指数(CPI)
  • 24:00 米国1月JOLT求職
  • 25:00 ロシア2月消費者物価指数(CPI)

10日

  • EU首脳会議(10日まで)
  • 08:50 日本2月国内企業物価指数
  • 21:45 欧州中央銀行(ECB)政策金利
  • 22:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
  • 22:30 米国2月消費者物価指数
  • 22:30 米国前週分新規失業保険申請件数

11日

  • 08:50 日本1-3月期四半期法人企業景気予測調査
  • 22:30 カナダ2月雇用統計
  • 24:00 米国3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値

 

来週以降

  • 3月16日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 3月18日:日銀金融政策決定会合
  • 4月14日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

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