先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 114.80 114.80 117.37 117.28 +2.16%
EUR/USD 1.0931 1.0807 1.1121 1.0909 ▲0.20%
EUR/JPY 125.64 124.40 129.05 127.94 +1.83%
USD/CNH 6.3238 6.3124 6.3662 6.3560 ▲0.50%
CNH/JPY 18.2299 18.1204 18.4803 18.4432 +1.17%

先週の為替相場サマリー

円安が加速した1週間

USD/JPY

  • 先週のドル円相場は、ほぼ一本調子で上昇。1ドル=114.80円からスタートし、じりじりと上昇して週央には直近の高値圏である115.80に到達。火曜日に発表された日本の経常収支が悪化していることが強烈に意識されその後も円安が止まらず、木曜日に116円台に突入すると、金曜日には年初来高値の116.35円レベルを上抜け加速。週末にはさらに上昇の勢いが増し、117.37円まで上昇したあと、117.28円でクローズした。

EUR/USD

  • ユーロは行って来いの展開。1ユーロ=1.0931ドルからスタートすると週初は買戻しが優勢で1.10台へと値を戻した。木曜日にECB理事会を控えて、インフレ対策で金融緩和の早期縮小が意識される中、ユーロはさらに買い戻され1.10台の後半へ。注目のECB理事会では、想定通りに金融緩和の早期縮小が発表されると1.1121まで上昇したが、そこがトップで週末に掛けては再び売りが優勢となった。結局週初の水準より低い1.0909でクローズ。

USD/CNH

  • 週末に人民元安が進行。1ドル=6.3238元からスタートし、木曜日までは小動きが続いた。金曜日にドル円やユーロドルなど主要通貨ペアでドル買いが強まると、ドル人民元もドル高で反応し一時6.3662まで上昇したあと、6.3560でクローズ。

 

先週のできごと

①ウクライナがNATO加盟を断念、②日本の経常収支が悪化、③西よりの韓国新政権が樹立

7日

  • 中国2月貿易収支 +1,159.5億ドル
  • ドイツ1月小売売上高 +2.0%
  • ロシア軍は国境に配置していた兵力のほとんどをウクライナ国内に投入し、主要都市の包囲を進めている。
  • 米ホワイトハウスの声明によると、各国首脳はウクライナに侵攻したロシアへの制裁強化を継続する方針で一致した。
  • ロシアとウクライナは3回目の停戦の対話をベラルーシで実施した。ロイター通信によるとロシア側は終了後、報告すべき前進はなかったとの認識を示した。
  • タス通信によると、ロシア政府はロシアのウクライナ侵攻に関連して対ロ制裁に踏み切った国・地域を「非友好国」に指定し、リストを公表した。欧米などの制裁に同調した日本も含まれた。

8日

  • ポーランド中銀は政策金利を0.75%引き上げ3.50%に設定
  • 日本1月経常収支 ▲1.18兆円(資源高による影響か日本の経常赤字が大きく、強烈な円安材料と認識されました)
  • 日本2月景気ウオッチャー調査 現状37.7 先行き44.4
  • ドイツ1月鉱工業生産
  • 米国1月貿易収支
  • ロシアのウクライナ侵攻で、隣接する東欧諸国の通貨が急落している。ポーランドの通貨は対ユーロで過去最安値をつけ、中銀は今年のインフレが最大12%超に悪化すると予測した。ウクライナから120万人超が逃れた最大の難民受け入れ国の経済に重荷となりかねない。
  • 欧州がウクライナへの兵器支援の枠組みを広げている。ドイツやスウェーデンは長年「紛争地に武器を送らない」としてきた原則を転換して供与に乗り出した。各国の安保戦略の転換点となる。

日本の経常収支

9日

  • 中国2月生産者物価指数(PPI) +8.8%
  • 中国2月消費者物価指数(CPI) +0.9%
  • 米国1月JOLT求職 11.26M
  • ロシア2月消費者物価指数(CPI) +10.4%
  • ロシアのプーチン大統領はロシアが実効支配する北方領土に免税特区を創設するための法案に署名し、同法は成立した。進出する内外企業に対し、20年間にわたって税優遇措置を適用する。
  • ウクライナのゼレンスキー大統領は独紙ビルトのインタビューで「あらゆる交渉で私がめざすのはロシアとの戦争を終わらせることだ。一定の手段を講じる用意もある」と語った。和平実現に向けて妥協の意思を示唆したものとみられる。ウクライナ与党は一定の条件下で北大西洋条約機構(NATO)への早期加盟を断念する考えも示した。

10日

  • 日本2月国内企業物価指数 +9.3%
  • 米国2月消費者物価指数 +7.9%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 22.7万件
  • インタファクス通信によると、ロシア軍東部軍管区はクリール諸島(北方領土と千島列島)で地対空ミサイル「S300V4」の発射演習を行ったと発表した。
  • 欧州中央銀行(ECB)は理事会で、量的緩和政策の縮小を加速する方針を決めた。ロシアのウクライナ侵攻で景気の先行きの不透明感が強まっているが、勢いづくインフレを抑えるために必要と判断した。6月までに段階的に購入量を減らし、その後、量的緩和政策を終了するかは「データ次第」とした。早ければ7~9月に量的緩和政策を終了する。
  • 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、ロシアの侵攻が続くウクライナから周辺国に逃れた難民は230万人を超えた。停戦の見通しがたたないなか、各地で戦闘は激しくなる一方で、国外逃避が止まらない。
  • 自民党内で「核シェアリング(共有)」の議論を求める動きが強まってきた。米国が核兵器を使用する際、同盟国も意思決定に関与する仕組みで、北大西洋条約機構(NATO)が導入している。核兵器を「持ち込ませない」非核三原則に配慮し、平時から同盟国内に配備する欧州型とは異なる方法が浮上する。
  • 韓国大統領に当選した保守系最大野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏は記者会見し、日韓関係について「過去より未来をどうするかが両国の利益だ」と語り、関係改善に意欲を示した。対北朝鮮政策では「不法で不合理な行動には原則に従い断固として対処する」と述べ、文在寅(ムン・ジェイン)政権の融和路線を転換する考えを表明した。
  • ロシアとウクライナはトルコで外相会談を開いた。2月24日にロシアがウクライナ侵攻を開始した後、初の閣僚級会合となった。停戦合意へ目立った進展はなかった。ウクライナ側は条件が整えば再会談に応じる考えを示した。

11日

  • 日本1-3月期四半期大企業業況判断指数 ▲7.5
  • カナダ2月雇用統計 新規雇用者数増減+33.7万人 失業率5.5%
  • 米国3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値 59.7
  • 公明党の山口那津男代表はガソリン税を一時的に下げる「トリガー条項」の凍結解除が「必要だ」と述べた。
  • ロシアのウクライナ侵攻に伴う領空閉鎖の影響が広がっている。日欧の航空路線で欠航が相次ぎ、航空各社はロシア上空を回避する代替ルートをとり始めた。欠航・迂回は欧州線で週150往復の300便程度に上る見込み。混乱が長期化すれば物流の停滞や運賃上昇につながるおそれもある。
  • 日本政府はウクライナに侵攻したロシアへのハイテク製品の輸出を原則禁止にする外為法の政令改正を閣議決定した。半導体や通信装置など57の物品や技術の輸出を18日から止める。
  • 米欧日など主要7カ国(G7)は共同声明で、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに新たな経済制裁を科すと表明した。ロシアからの輸入品に大幅に高い関税を課すほか、高級品の対ロ輸出も禁じる。国際協調でプーチン政権への圧力を一段と強める。
  • ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍が、これまで比較的落ち着いていた西側地域にも戦線を拡大している。北西部ルーツクなどの空軍基地を砲撃で破壊した。
  • 欧州連合(EU)首脳会議はウクライナに侵攻したロシアへの対応を盛り込んだ「ベルサイユ宣言」を採択して閉幕した。安全保障への危機感が強まっていることから「防衛費を大幅に増加させる」ことで一致。ロシアへのエネルギー依存を段階的に解消することでも合意した。
  • 中国・北京で開かれていた第13期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)第5回会議が11日午前、閉幕した。李克強(リー・クォーチャン)首相は閉幕後の記者会見で、緊迫化するウクライナ情勢を憂慮し「停戦協議を進められるよう最大の努力を尽くさなければならない」と語った。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

①ウクライナ情勢、②米国の金融政策決定会合、③各国の消費者物価指数

14日

  • 米国が夏時間に以降(13日~)
  • 16:00 スウェーデン2月消費者物価指数
  • 16:00 ドイツ2月卸売物価指数
  • 21:00 インド2月消費者物価指数

15日

  • 09:30 オーストラリア10-12月期四半期住宅価格指数
  • 11:00 中国2月小売売上高
  • 11:00 中国2月鉱工業生産
  • 16:00 英国2月失業率
  • 19:00 ユーロ圏3月ZEW景況感調査
  • 21:30 米国3月ニューヨーク連銀製造業景気指数
  • 21:30 米国2月卸売物価指数

16日

  • NATO国防相理事会
  • ロシア国債(ドル建て)の支払い期限到来
  • 3月の国際エネルギー機関(IEA)石油市場リポート
  • 08:50 日本2月貿易統計
  • 13:30 日本1月設備稼働率
  • 21:30 カナダ2月消費者物価指数
  • 21:30 米国2月小売売上高
  • 27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
  • 27:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
  • 30:30 ブラジル中央銀行政策金利

17日

  • 08:50 日本1月機械受注
  • 09:30 オーストラリア2月雇用統計
  • 18:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言(The ECB and Its Watchers XXII' conference)
  • 20:00 トルコ中銀、政策金利
  • 21:00 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
  • 21:30 米国2月住宅着工件数
  • 21:30 米国2月建設許可件数
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 21:30 米国3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
  • 22:15 2月鉱工業生産

18日

  • 08:30 日本2月全国消費者物価指数(CPI)
  • 12:00前後 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
  • 15:30 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
  • 19:30 ロシア中銀政策金利
  • 23:00 米国2月中古住宅販売件数

 

来週以降

  • 4月14日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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