先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 119.18 119.10 122.43 122.06 +2.42%
EUR/USD 1.1060 1.0960 1.1066 1.0983 ▲0.70%
EUR/JPY 131.77 131.38 134.75 134.07 +1.75%
USD/CNH 6.3669 6.3616 6.3940 6.3840 +2.69%
CNH/JPY 18.7194 18.6821 19.1870 19.1225 +2.15%

先週の為替相場サマリー

引き続き円安が加速

USD/JPY

  • 先週もドル円の上昇地合いは継続。1ドル=119.18円からスタートし、火曜日には早々に120円丁度に到達。下押し調整もほどほどに、金曜日には122.43円まで到達したが、週末に掛けては調整が強まり121.21円まで下落、ただし原油価格が上昇する中で戻りも強く今週の高値圏である122.06円まで値を戻して引けた。

EUR/USD

  • ユーロはやや下押し。1ユーロ=1.1060ドルからスタートし、ややレンジを切り下げ1.10を挟んで50pips程度、上下に振れる展開が続いた。週末は1.0983でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は売りが優勢。1ドル=6.3669元からスタートし、米金利が上昇する中で、米中金利差の縮小が意識されてか、じりじりとドルの下値を切り上げていった。トップは木曜日の6.3940で、週末に掛けては上値が抑えられ、6.3840でクローズ。

 

先週のできごと

①ウクライナ戦争が継続、②FED高官が0.50%の利上げを示唆、③ロシアは戦線を東部に限定

21日

  • 日本祝日(春分の日)
  • 中国LPR(最優遇貸出レート) +3.7%に据え置き
  • ドイツ2月生産者物価指数(PPI) +25.9%
  • パウエルFRB議長は全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演し「物価の安定を回復するために必要な政策を採る」と述べ、今後のFOMCで通常の倍の0.5%の利上げに踏み切る可能性を示唆した。
  • 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が金融制裁を科されたロシアで暗号資産(仮想通貨)の利用が急増していると指摘。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はデジタル通貨全体への規制が必要だと強調した。
  • 欧州連合(EU)は外相・国防相理事会で、2030年までの安全保障戦略となる「戦略羅針盤」を採択した。5000人規模の即応部隊の創設が柱となる。不透明さを増す国際情勢を乗り切るために、EUも実力部隊を整備する。

22日

  • ユーロ圏1月経常収支 +22.6Bil
  • 3月リッチモンド連銀製造業指数 13
  • 経産省は東電管内と東北電力管内で電力不足に陥る恐れがあることから電力需給逼迫警報を発令した。
  • 岸田文雄首相はロシアが日本との北方領土問題を含む平和条約交渉を停止すると表明したことに「極めて不当であり、断じて受け入れることができない。日本国として強く抗議をする」と述べた。同日の参院予算委員会で発言した。

23日

  • 英国2月消費者物価指数(CPI) +6.2%
  • 南ア2月消費者物価指数(CPI) +5.7%
  • 米国2月新築住宅販売件数 +77.2万件
  • ロシア産天然ガスの購入に新たな難題が浮上した。ロシアのプーチン大統領が欧州や日本などの企業を対象に通貨ルーブルでの支払いを求めると表明した。
  • ウクライナのゼレンスキー大統領は国会でオンライン演説をした。ロシアによるウクライナへの侵攻を巡り、ゼレンスキー氏は「日本がすぐ援助の手を差し伸べた」として謝意を示した。「アジアで初めてロシアに対する圧力をかけ始めたのが日本だ」と述べ、ロシアへの経済制裁の継続を求めた。

24日

  • ロシアのウクライナ侵攻から1ヵ月
  • 南アフリカ準備銀行(中央銀行)は政策金利を0.25%引き上げ4.25%に設定
  • ユーロ圏3月PMI 54.5
  • 英国3月PMI 59.7
  • 米国3月PMI 58.5
  • メキシコ中銀は政策金利を0.50%引き上げ6.50%に設定
  • 日米欧の主要7カ国(G7)や、中国、インドなど新興国が参加する20カ国・地域(G20)で、ウクライナを侵攻したロシアの排除論が浮上した。
  • エチオピア政府は同国北部で続けてきた反政府勢力ティグレ人民解放戦線(TPLF)との戦闘を停止すると宣言した。深刻な人道危機が伝えられるティグレ州などへの救援物資の輸送を優先することが目的という。
  • 米グーグルは同社のニュース関連サービス「グーグルニュース」がロシアで利用しにくい状況になっていると明らかにした。
  • 国際エネルギー機関(IEA)は日米欧など加盟31カ国の閣僚による理事会で、エネルギー源と供給手段の多様化をうたった共同声明をまとめた。声明は「エネルギーの供給途絶を防ぎ、エネルギー源や供給手段を多様化することにコミットする」と明記。「天然ガスの安全保障の重要性を認識する」と指摘した。ロシアへの非難を表明した追加の声明では、化石燃料への依存度を下げるため省エネへの取り組みの重要性も強調した。
  • 北大西洋条約機構(NATO)は首脳会議で欧州東部の防衛力強化に向け、新たに4カ国に部隊を駐留させることで合意した。ロシアによるウクライナへの侵攻開始と同国西部地域への戦闘拡大で、安全保障環境が大きく変わったと判断した。
  • 日銀は2022年1月17~18日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。この会合で金融緩和政策の継続を決めたが、「誤解がないよう情報発信することが必要だ」との意見が相次いだ。物価の先行きについては「多くの企業が価格設定行動を変化させ、物価上昇圧力が強まっていく」との指摘があった。

25日

  • 3月東京都区部消費者物価指数 +0.8%
  • 英国2月小売売上高 ▲0.3%
  • 米、ロシア最大手銀などとの取引停止措置の発効(26日~)
  • ロシアの軍事侵攻が始まって以降、フランスや英国、ドイツなどの首脳の支持率が上昇している。特に4月10日に大統領選の1回目投票が実施されるフランスでは現職のマクロン大統領への追い風となっている。
  • 中国で新型コロナウイルスの感染が急増している。国家衛生健康委員会は26日、香港・マカオを除く中国本土の市中感染者数(無症状含む)が25日に合計5600人だったと発表した。
  • ドイツ政府はエネルギー調達でのロシア依存からの脱却を急ぐ。緑の党のハベック経済・気候相はロシアに過半を依存していた天然ガスの輸入について、2024年夏にも脱ロシア依存が可能との考えを示した。
  • ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅について「0.5%の引き上げが適切であれば、そうすべきだ」と語った。経済データを見極めつつ、必要なら大幅利上げも辞さない考えを示した。
  • ロシア軍高官はウクライナ東部ドンバス地方の解放が軍事作戦の「主要目標」だと述べた。ウクライナへの全面侵攻開始からこれまでの1カ月を「第1段階」と呼び、ウクライナ軍を大幅に無力化したと評価したが、実際には首都キエフ近郊で後退を迫られるなど苦戦している。作戦目標を下方修正した可能性がある。
  • 欧州連合(EU)首脳会議はウクライナ危機への対応策などを盛り込んだ合意文書をまとめて閉幕した。文書ではロシア軍の早期撤退が必要との見解で一致した。そのうえで停戦後のウクライナの復興に向けて、加盟国で資金を出し合い支援する「連帯信託基金」を創設することで合意した。
  • ロンドン市場で、原油価格の国際指標である北海ブレント先物の期近物が前日比1%高の1バレル120.65ドルで取引を終えた。サウジアラビア西部にある国営石油会社サウジアラムコの石油貯蔵施設が同日に攻撃を受け、中東からの供給が細るとの警戒感が強まったためだ。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①ウクライナ情勢、②資源を巡る動き、③米雇用統計

28日

  • 21:30 米2月卸売在庫

29日

  • 08:30 日本2月失業率
  • 09:30 オーストラリア2月小売売上高
  • 23:00 米国3月消費者信頼感指数

30日

  • 17:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
  • 21:00 ドイツ3月消費者物価指数
  • 21:15 米国3月ADP雇用統計
  • 25:00 ロシア失業率

31日

  • 石油輸出国機構(OPEC)プラス閣僚協議
  • 08:50 日本2月鉱工業生産
  • 10:30 中国3月製造業購買担当者景気指数(PMI)
  • 15:00 英国10-12月期四半期経常収支
  • 15:00 ドイツ2月小売売上高
  • 15:45 フランス3月消費者物価指数
  • 18:00 ユーロ圏2月失業率
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 21:30 米国2月個人消費支出(PCEデフレーター)
  • 22:45 米国3月シカゴ購買部協会景気指数
  • 23:00 米国2月JOLT求職

1日

  • 08:50 日本1-3月期日銀短観、四半期大企業製造業業況判断
  • 10:45 中国3月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
  • 18:00 ユーロ圏3月消費者物価指数(HICP)
  • 21:30 米国3月雇用統計
  • 23:00 米国3月ISM製造業景況指数

 

来週以降

  • 4月14日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

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