先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 121.97 121.29 125.08 122.54 +0.47%
EUR/USD 1.0990 1.0945 1.1184 1.1041 +0.46%
EUR/JPY 134.04 133.98 137.54 135.32 +0.95%
USD/CNH 6.3869 6.3451 6.3989 6.3672 ▲0.31%
CNH/JPY 19.1005 19.0517 19.5931 19.2465 +0.76%

先週の為替相場サマリー

ドル円は一時125円台に突入、ユーロはロシア国債デフォルト回避が好感され買戻し優勢

USD/JPY

  • ドル円は一時125円台へ。1ドル=121.97円からスタートし、月曜日に円安が加速すると、投機的な買いがショート勢の買戻しを巻き込みながら125.08円まで急上昇。このレベルでは日銀によるレートチェック(為替介入の意思表示のちらみせ)があったとも噂され、一つのターゲットとしても125円は達成感もあり、利益確定の売りが進んだ。上昇の反動は大きく水曜日に121.29円まで下落する局面も見られたが、週末に掛けてはじりじりと買い戻され、122.54円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは買戻しが優勢。1ユーロ=1.0990ドルからスタートし、火曜日にロシアが金融制裁導入後3回目となる国債の利払いを実施し、デフォルトを回避するとロシアルーブル及びユーロを含むユーラシア大陸通貨が買い戻され、ユーロは1.11台へと上昇。その後もドイツの3月インフレ率が7.5%と高いことが確認されると1.1184まで買い戻される局面も見られた。週末に掛けては売り戻され1.1041でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は買戻しが優勢。1ドル=6.3869元からスタートし、木曜日までは一方的に人民元の買い戻しが進んだ。背景にはロシアへの制裁の輪郭がはっきりして、中国に対する制裁も今のところ見られなかったことが挙げられる。週末は上海のロックダウンなど、再び中国経済への懸念から人民元が売られ、6.3672でクローズ。

 

先週のできごと

①全面的なウクライナ戦争は東部地域でより局地的な戦争へと変化、②円安が加速しドル円は一時125円台へ、③アメリカが戦略石油備蓄を放出決定

28日

  • 米2月卸売在庫 +2.1%
  • 岸田文雄首相は参院決算委員会で、物価高騰への緊急対策を4月末までに策定するよう政府に指示すると表明した。財源は「予備費を活用した迅速な対応を優先したい」と述べた。

29日

  • 日本2月失業率 +2.7%
  • オーストラリア2月小売売上高 +1.8%
  • 米国3月消費者信頼感指数 107.2
  • 米国2月JOLT求職 11.26M
  • 鈴木俊一財務相は閣議後の記者会見で、対ドルの円相場について「悪い円安にならぬよう政府として注視したい」と述べた。前日の外国為替市場では円相場が一時1ドル=125円台と2015年8月以来の円安水準に下落した。
  • 南米チリの中央銀行は政策金利を1.5%引き上げて7%にすると発表した。利上げは6会合連続。新型コロナウイルス禍からの経済回復や世界的な燃料高に対応して、インフレ抑制につなげたい考えだ。
  • ロシア財務省は利払い期限を28日に迎えた外貨建てロシア国債について、1億200万ドル(約126億円)の利払いを完了したと発表した。ウクライナ侵攻後に各国から経済制裁を受ける中、3回目の外貨建て国債の利払いとなり、デフォルト(債務不履行)は再び回避されたもようだ。

30日

  • ドイツ3月消費者物価指数 +7.3%
  • 米国3月ADP雇用統計 +45.5万人
  • ロシア失業率 4.1%
  • ECBのラガルド総裁は3月30日の講演で「戦争が長引くほど経済的コストは高くなる」と述べ、インフレ加速に警戒を示した。

31日

  • 日本2月鉱工業生産 +0.1%
  • 中国3月製造業購買担当者景気指数(PMI) 49.5
  • 英国10-12月期四半期経常収支 ▲73億ポンド
  • ドイツ2月小売売上高 +0.3%
  • フランス3月消費者物価指数 +4.5%
  • ユーロ圏2月失業率 6.8%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 20.2万件
  • 米国2月個人消費支出(PCEデフレーター) +6.4%
  • 米国3月シカゴ購買部協会景気指数 62.9
  • バイデン米大統領は今後6カ月間にわたって戦略石油備蓄を1日当たり平均100万バレル追加で放出すると発表した。計1億8000万バレルに相当する。他国も協調し、3000万~5000万バレルを放出する可能性がある。ロシアによるウクライナ侵攻で高止まりしているガソリン価格の抑制を狙う。
  • 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は現行の増産ペースを実質的に維持すると決めた。米欧が求める追加増産には応じない構えで、原油相場は下げ渋る場面もあった。

1日

  • 日本1-3月期日銀短観、四半期大企業製造業業況判断 14
  • 中国3月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI) 48.1
  • ユーロ圏3月消費者物価指数(HICP) +7.5%
  • 米国3月雇用統計 非農業部門雇用者数増減+43.1万人 失業率3.6%
  • 米国3月ISM製造業景況指数 57.1
  • 萩生田光一経済産業相は記者会見で、日本が権益を持つロシアでの石油や液化天然ガス(LNG)の資源開発事業について「撤退しない方針だ」と述べた。日本の商社などは現地で「サハリン1」「サハリン2」「アークティックLNG2(アーク2)」の3事業に出資している。いずれもエネルギー安全保障上、今後も欠かせないと判断した。
  • 鈴木俊一財務相は閣議後の記者会見で、足元の円安について「為替は市場によって決まるものだが安定は重要だ。特に急速な変動は望ましくない」と述べた。市場による決定を重視する主要7カ国(G7)などの合意を踏まえ「米国などの通貨当局と緊密な意思疎通を図り、適切に対応したい」と表明した。
  • ロシア国防省はウクライナに隣接するロシア西部ベルゴロド州の燃料貯蔵施設が、ウクライナのヘリコプター2機に攻撃されたと発表した。これに先立ち、ベルゴロド州の知事が攻撃を受けたと主張していた。
  • トルコのエルドアン大統領はロシアのプーチン大統領とウクライナ情勢を巡って電話会談を行った。エルドアン氏はトルコでプーチン氏とウクライナのゼレンスキー大統領による首脳会談を開催したい考えを伝えたが、両国の声明でプーチン氏の反応は言及されず、前向きな回答はなかったとみられる。
  • 中国・上海市で日本人が多く住む西部の都市封鎖(ロックダウン)が始まった。封鎖は5日午前3時(現地時間)までの予定。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①ウクライナ情勢、②資源を巡る動き、③米雇用統計

4日

  • 中国祝日(清明節)
  • ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルグ)
  • 08:50 日本3月マネタリーベース
  • 16:00 トルコ3月消費者物価指数
  • 18:05 ベイリー英中銀総裁発言
  • 23:00 米2月製造業新規受注

5日

  • 中国祝日(清明節)
  • 欧州連合(EU)財務相理事会(ルクセンブルク)
  • 11:35 10年物日本国債入札
  • 13:30 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
  • 21:30 米国2月貿易収支
  • 23:00 米国3月ISM非製造業景況指数

6日

  • NATO外相理事会(7日まで、ブリュッセルで)
  • ポーランド中銀、政策金利
  • 10:45 3月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
  • 15:00 ドイツ2月製造業新規受注
  • 17:30 英国3月建設業購買担当者景気指数
  • 18:00 ユーロ圏2月卸売物価指数
  • 27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

7日

  • 10:30 オーストラリア2月貿易収支
  • 15:00 ドイツ2月鉱工業生産
  • 18:00 ユーロ圏2月小売売上高
  • 20:00 メキシコ3月消費者物価指数
  • 20:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数

8日

  • 08:50 日本2月国際収支・経常収支
  • 13:30 インド中銀政策金利(レポレート)
  • 15:00 日本3月景気ウオッチャー調査
  • 21:00 ブラジル3月消費者物価指数
  • 21:30 カナダ3月雇用統計
  • 25:00 ロシア3月消費者物価指数
  • 25:00 ロシア10-12月期実質国内総生産(GDP)

 

来週以降

  • 4月14日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

本コンテンツの続きである「先週の通貨強弱」「グローバルマクロ環境の整理」「チャート分析」「今週の戸田の相場見通し」をご覧いただくには、為替トレーディング部への入部登録が必要です。入部登録後にログインして頂くことですべてのコンテンツをお楽しみいただけます。