先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 124.06 124.00 126.69 126.35 +1.85%
EUR/USD 1.0935 1.0758 1.0951 1.0806 ▲1.18%
EUR/JPY 135.96 135.28 137.13 137.13 +0.86%
USD/CNH 6.3680 6.3666 6.3960 6.3801 +0.19%
CNH/JPY 19.5250 19.4715 19.8583 19.7945 +1.38%

先週の為替相場サマリー

円安、ドル高

USD/JPY

  • ドル円は再び年初来高値を更新。1ドル=124.06円からスタートし、徐々に円売りが加速。週初から黒田日銀総裁のコメントに市場が反応するなど日本の金融政策への注目度の高さが確認された。週央は125円台での推移が長らく続いたが、ECBで再びユーロ売りドル買いが加速すると、市場の焦点はドルへと移り、全般にドルが買われる相場となる中で、ドル円は126円を突破し、一時126.69円付近まで上昇した。週末はグッドフライデーでもあり市場参加者が少なく、且つ週明け18日に復活祭を控えていることもあって、126.35円の高値圏でクローズとなった

EUR/USD

  • ユーロ売りが優勢。1ユーロ=1.0935ドルからスタートし、週初は先週の流れを引き継ぎユーロ売りドル買いが優勢となったが、週央には木曜日にECBを控えて徐々に買い戻しが優勢となる局面も見られた。注目のECBでは、ラガルド総裁のウクライナ戦争による景気下振れを警戒している様子や、金融緩和の縮小を7-9月期とするスタンスが示されると、米ドルとの対比でユーロ売りが加速した。一時1.0758まで下落したのち、1.0806でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は小幅に売られた。1ドル=6.3680元からスタートし、週初は先週の流れを引き継ぎドル買いが優勢となった。週央には大きな動きは見られず、木曜日のECBを経てさらにドル買いが強まると、一時6.3960まで上昇した。週末は6.3801レベルでクローズ。

 

先週のできごと

①鈴木財務相は円安を牽制も日銀は金融緩和姿勢継続、②円安が再び加速しドル円は126円台でクローズ、③フランス大統領選挙はマクロン大統領とルペン氏の決選投票へ

11日

  • 中国3月消費者物価指数(CPI) +1.5%
  • 中国3月生産者物価指数(CPI) +8.3%
  • ノルウェー3月消費者物価指数(CPI) +4.5%
  • 英国2月月次国内総生産(GDP) +0.1%
  • 英国2月貿易収支 ▲92.61億ポンド
  • トルコ2月経常収支 ▲51.5億ドル
  • トルコ2月失業率 10.7%
  • 10日に実施したフランス大統領選挙の1回目投票は、即日開票の結果、現職で中道のマクロン大統領が得票率で首位、極右国民連合ルペン党首が2位につけた。今回の投票では5割以上得票する候補がおらず、両氏が24日の決選投票に進む見通しとなった。
  • 欧州連合(EU)はルクセンブルクで外相理事会を開き、ロシアへの追加制裁やウクライナへの支援を討議した。複数の加盟国からロシア産石油の禁輸を求める声があがったが、加盟国の立場の違いから合意には至らなかった。一方で一部の加盟国からはウクライナへの武器支援を強化するよう訴える声があった。
  • 黒田東彦総裁はウクライナ情勢が国内経済や物価に与える影響について「きわめて不確実性が高い」と述べた。物価の先行きを巡っては、エネルギー価格の上昇を受けた原材料コスト上昇の価格転嫁が進み「プラス幅をはっきりと拡大する」と見通した。
  • バイデン米大統領はインドのモディ首相とオンラインで協議した。バイデン氏はインドがロシア産のエネルギー輸入を増加させることに反対する意向を伝えた。
  • パキスタンの下院は野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)の党首シャバズ・シャリフ氏を新しい首相に選出した。

12日

  • 日本3月国内企業物価指数 +9.5%
  • 英国3月失業率 +4.3%
  • ユーロ圏4月ZEW景況感調査 ▲43.0
  • インド3月消費者物価指数 +6.95%
  • 米国3月消費者物価指数 +6.50%

13日

  • 中国3月貿易収支 +473.8億ドル
  • 日本3月マネーストック +3.5%
  • ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)は政策金利を0.50%引き上げ、+1.50%に設定
  • 英国3月消費者物価指数 +7.0%
  • 米国3月卸売物価指数(PPI) +11.2%
  • カナダ銀行、政策金利 +1.00%
  • 日銀の黒田東彦総裁は足元の物価上昇は輸入コストの増加によるとして「家計の実質所得の減少や企業収益の悪化を通じて経済の下押し要因になる」と指摘した。その上で「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」との考えを改めて示した。
  • 鈴木俊一財務相は約20年ぶりの円安・ドル高となった円相場の急落を受けて「為替の安定は重要。特に急激な変動は大変問題がある」と述べた。
  • アルゼンチン中央銀行は政策金利を2.5%引き上げて47%にすると発表した。今年に入り4度目の利上げとなる。

14日

  • 韓国中銀は政策金利を0.25%引き上げ、1.50%に設定
  • オーストラリア3月雇用統計 +1.79万人
  • スウェーデン3月消費者物価指数 +6.0%
  • トルコ中銀、政策金利は政策金利を14.0%に据え置き
  • 米国3月小売売上高 +1.1%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 +18.5万件
  • 4月ミシガン大学消費者態度指数 65.7
  • 欧州中央銀行(ECB)は理事会で、量的緩和政策の縮小を続けると決めた。債券の新規買い入れをめぐり、声明文で「7~9月期に終える見通しが強まった」と明記した。政策金利は据え置き。ラガルドECB総裁は「ウクライナでの戦争の結果、成長率見通しの下方リスクは大幅に高まった」と強い警戒を示した。
  • 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官はロシアが核兵器を使う可能性を「軽視できない」と述べた。

15日

  • アメリカや英国など主要市場が休場(グッドフライデー)
  • 4月ニューヨーク連銀製造業景気指数 24.6
  • 米国3月鉱工業生産 +0.9%
  • 鈴木俊一財務相は閣議後の記者会見で、外国為替市場で進む円安について「為替の安定が重要だ。特に急速な変動は望ましくない」と重ねて強調した。
  • 米長期金利の上昇を受け、住宅ローン金利が急騰している。米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、4月8~14日の週に30年固定金利(平均)は5%となった。5%台に乗せるのは2011年2月以来、11年2カ月ぶり。
  • 中国中部の陝西省西安市は新型コロナウイルスの拡大を受けて、約1300万人いる全住民の移動を厳しく制限すると発表した。高水準の新規感染が続く上海市では都市封鎖開始からの累計感染者数が30万人を突破。中国の主要都市で感染拡大が続いている。
  • 米国防総省高官はウクライナ軍がロシア黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」をミサイル2発で攻撃していたと断定した。モスクワは14日に沈没が確認された。
  • 中国人民銀行(中央銀行)は市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す「預金準備率」を引き下げると発表した。25日から0.25~0.5%下げる。
  • ロシア国防省は16日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)の戦車工場と南部ミコライウ州の兵器修理工場を精密誘導のミサイル攻撃で破壊したと発表した。キーウへのミサイル攻撃は2日連続となる。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①ウクライナ情勢、②G20財務相会合、③IMF世界経済見通し

18日

  • 復活祭(キリスト教圏が祝日)
  • 11:00 中国3月小売売上高
  • 11:00 中国3月鉱工業生産
  • 11:00 中国1-3月期四半期国内総生産(GDP)

19日

  • IMF世界経済見通し
  • 10:30 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
  • 13:30 日本2月設備稼働率
  • 21:30 米国3月住宅着工件数
  • 21:30 米国3月建設許可件数

20日

  • フランス大統領選TV討論
  • G20財務相・中銀総裁会談
  • 中国LPR(最優遇貸出レート)
  • 08:50 日本3月貿易統計
  • 15:00 ドイツ3月生産者物価指数
  • 17:00 南ア3月消費者物価指数
  • 18:00 ユーロ圏2月貿易収支
  • 21:30 カナダ3月消費者物価指数
  • 23:00 米国3月中古住宅販売件数
  • 27:00 米地区連銀経済報告

21日

  • 07:45 NZ1-3月期四半期消費者物価(CPI)
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 21:30 4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
  • 23:30 ベイリー英中銀(BOE)総裁、発言
  • 26:00 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
  • 26:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

22日

  • 08:30 日本3月全国消費者物価指数(CPI)
  • 15:00 英国3月小売売上高
  • 16:15 フランス4月PMI
  • 17:30 ドイツ4月PMI
  • 17:00 ユーロ圏4月PMI
  • 22:45 米国4月PMI

 

来週以降

  • 4月24日:フランス大統領選の決選投票
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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