先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 128.60 126.95 131.25 129.83 +0.96%
EUR/USD 1.0841 1.0471 1.0842 1.0541 ▲2.77%
EUR/JPY 139.40 134.78 139.40 136.85 ▲1.83%
USD/CNH 6.5277 6.5226 6.6949 6.6397 +1.72%
CNH/JPY 19.6989 19.2667 19.7455 19.5365 ▲0.83%

先週の為替相場サマリー

全面的なドル高相場

USD/JPY

  • ドル円は再び年初来高値を更新。1ドル=128.60円からスタートし、週中頃まではじり安の展開が続き、水曜日には一時126.95円まで下落した。その後は木曜日に日銀の金融政策決定会合を控え徐々に買戻しが優勢となると、日銀が10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を毎営業日実施することが発表され、為替は一気に円安へと傾き一時131.25円をつける荒っぽい展開となった。週末に掛けては、月末でもあり手じまいが優勢で、129.83円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは年初来安値を更新1ユーロ=1.0841ドルからスタートし、じり安の展開となった。戻りもなく、1.0770、1.0670のサポートレベルを下抜け、週末に掛けては一層ドル買いが強まる中で一時1.0471まで下落し、1.0543でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は続落。1ドル=6.5277元からスタートし、週明けにドル買い人民元売りが強まると、早々に6.60台に突入。週末に掛けては一時6.6949レベルまで上昇するなど、人民元売りは止まらなかった。

 

先週のできごと

①日銀が毎営業日の指値オペをアナウンス、②岸田総理、安倍元総理も日銀の金融政策を支持、③ロシアが再びデフォルトを回避

25日

  • 日本3月企業向けサービス価格指数 +1.3%
  • ドイツ4月IFO企業景況感指数 91.8
  • 安倍晋三元首相は自民党の会合で現在の為替の水準について「右往左往する必要は全くない」と述べた。「円安が進行するのを抑えるために金利を上げるべきだという考え方は明らかに間違っている」と指摘した。

26日

  • 米国3月耐久財受注 +0.8%
  • 2月ケース・シラー米住宅価格指数 +20.2%(前年同月比)
  • 米国4月消費者信頼感指数 107.3
  • 4月リッチモンド連銀製造業指数 14
  • 米国3月新築住宅販売件数 ▲8.6%
  • 岸田文雄首相は2%の物価上昇率をめざす日銀の金融政策を支持した。「引き続き努力を続けてもらえるよう政府として期待する」と述べた。
  • ロシアの侵攻が続くウクライナへの武器供与をめぐり、ドイツが大きく方針を転換した。独国防省は対空戦車の輸出を認めたと発表した。

27日

  • オーストラリア1-3月期四半期消費者物価(CPI) +5.1%
  • ロシア3月失業率 4.1%
  • ロイター通信によると、世界最貧国の一つの中央アフリカの議会が、代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインを法定通貨とする法案を全会一致で可決したと大統領府が27日に発表した。ビットコインの法定通貨化は中米エルサルバドルに続き、世界で2カ国目。
  • ロシアメディアによると、中国カード大手の銀聯(ユニオンペイ)がロシア最大手銀ズベルバンクなど制裁対象の銀行との協業を拒否した。事業の継続性への不安や自らも制裁対象になりかねないとの懸念が背景にある。
  • ウクライナのゼレンスキー大統領はツイッターでインドネシアのジョコ大統領から20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に招待されたことを明らかにした。実際に参加するかどうかは明言しなかった。G20サミットはインドネシアのバリ島で11月に開かれる予定。

28日

  • 日本3月鉱工業生産 +0.3%
  • スウェーデン中銀は政策金利を0%から0.25%へ引き上げ
  • ドイツ4月消費者物価指数 +7.4%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 18万件
  • 米国1-3月期四半期実質国内総生産(GDP) ▲1.4%
  • 米国1-3月期四半期コアPCE +5.2%
  • 日銀は金融政策決定会合で、大規模緩和を維持する方針を決めた。10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買い入れる指し値オペ(公開市場操作)を毎営業日実施することも決めた。経済・物価情勢の展望(展望リポート)は2022年度の物価上昇率見通しを従来の1.1%から1.9%に引き上げたが、日銀は物価上昇は一時的との見方を崩さず、現行の金融政策を堅持する意向だ。
  • 米国防総省高官は記者団に対して、ウクライナ東部に戦力を集中投入したロシア軍の成果について「緩慢でむらのある段階的な進展をしている」と指摘した。補給体制の立て直しを重視し、支配地拡大のスピードを最優先事項としていないと分析した。

29日

  • 日本祝日、GW入り(昭和の日)
  • オーストラリア1-3月期四半期卸売物価指数(PPI) +4.9%
  • フランス1-3月期国内総生産(GDP、速報値) 0.0%
  • フランス4月消費者物価指数(CPI、速報値) +4.8%
  • ドイツ1-3月期国内総生産(GDP、速報値) +0.2%
  • ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP、速報値) +7.5%
  • ロシア中銀は政策金利を3%引下げ、14%に設定 
  • 米国3月個人消費支出(PCEデフレーター) +5.2%
  • 4月シカゴ購買部協会景気指数 56.4
  • 岸田文雄首相はインドネシアの大統領宮殿でジョコ大統領と会談した。ロシアによるウクライナへの軍事攻撃は容認できないと一致した。首相は大型連休中に東南アジアと欧州の5カ国を訪問する。対ロ制裁に積極的な米欧と、慎重なアジアの間を取り持つ狙いだ。
  • ロシアのラブロフ外相は中国国営の新華社通信が報じたインタビューで、2月の侵攻開始以降、ウクライナから約100万人がロシアに「退避した」と明らかにした。ウクライナ側は、捕虜交換に利用しようとしていると非難している。ラブロフ氏は停戦協議について対ロ制裁の解除が議題の一つだとも表明した。
  • アフガニスタンの首都カブールのモスク(イスラム教礼拝所)で爆発があり、ロイター通信はモスク指導者の話として、少なくとも礼拝者50人が死亡、多数のけが人が出たと報じた。テロの可能性がある。犯行声明は確認されていない。
  • ロシア財務省はドル建て国債の元利金計6億4920万ドル(約840億円)の支払いをドルで実施したと発表した。複数の米メディアはロシア国内にあるドル準備で工面され、米政府が決済を容認したと報じた。5月4日の猶予期限を前に債務不履行(デフォルト)はひとまず避けられる可能性が出てきたが、対外債務の綱渡りは続く。
  • 南米コロンビアの中央銀行は金融政策決定会合を開き、政策金利を1%引き上げて6%にすると決めた。利上げは6会合連続。2017年7月以来の高い水準となった。燃料高や新型コロナウイルス禍からの景気回復で、インフレが加速しているのに対応した。
  • インドネシアのジョコ大統領はロシアのプーチン大統領と電話で協議した。インドネシアが議長国として11月にバリ島で開く20カ国・地域(G20)の首脳会議(サミット)にプーチン氏を招待し、同氏は出席する意向を示した。
  • 中国共産党は中央政治局会議を開き、2022年の「5.5%成長目標」を堅持する方針を確認した。新型コロナウイルスを徹底して抑え込む「ゼロコロナ規制」などで、最近の経済は失速している。秋の共産党大会を控えて、インフラ建設の加速などで成長を押し上げる狙いだ。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①FOMC、②米4月雇用統計

2日

  • 日本・中国・英国など祝日
  • 15:00 ドイツ3月小売売上高(前月比)
  • 23:00 米国4月ISM製造業景況指数

3日

  • 日本・中国など祝日
  • 13:30 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
  • 16:55 ドイツ4月失業率
  • 18:00 ユーロ圏3月卸売物価指数
  • 18:00 ユーロ圏3月失業率

4日

  • 日本・中国など祝日
  • 日米防衛相会談
  • 10:30 オーストラリア3月小売売上高(前月比)
  • 18:00 ユーロ圏3月小売売上高
  • 21:15 米国4月ADP雇用統計
  • 21:30 米国3月貿易収支
  • 23:00 米国4月ISM非製造業景況指数
  • 27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)、金融政策発表
  • 27:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
  • 30:30 ブラジル中央銀行政策金利

5日

  • 日本祝日
  • OPECプラス閣僚会議
  • ポーランド中銀、政策金利
  • 10:30 オーストラリア3月住宅建設許可件数
  • 10:30 オーストラリア3月貿易収支
  • 10:45 中国4月Caixinサービス部門購買担当者景気指数
  • 16:00 トルコ4月消費者物価指数
  • 17:00 ノルゲバンク(ノルウェー中銀)、政策金利
  • 20:00 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
  • 21:30 米国1-3月期四半期非農業部門労働生産性
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数

6日

  • 08:30 4月東京都区部消費者物価指数
  • 08:50 日本4月マネタリーベース
  • 10:30 豪準備銀行(中央銀行)、四半期金融政策報告
  • 21:30 カナダ4月雇用統計
  • 21:30 米国4月雇用統計

 

来週以降

  • 4月24日:フランス大統領選の決選投票
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月4日:FOMC
  • 5月23日:日米首脳会談
  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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