先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 127.93 126.36 128.07 127.11 ▲0.64%
EUR/USD 1.0572 1.0558 1.0766 1.0727 +1.47%
EUR/JPY 135.18 134.66 136.81 136.35 +0.92%
USD/CNH 6.6961 6.6475 6.7864 6.7196 +0.35%
CNH/JPY 19.1061 18.7043 19.2124 18.9160 ▲0.99%

先週の為替相場サマリー

ドル高の調整

USD/JPY

  • ドル円は小幅に続落。1ドル=127.93円からスタートすると、火曜日に発表された米4月新築住宅販売件数が弱く一時126.36円まで下落した。その後は上下動を繰り返しながらもじりじりと値を戻し、週末は127.13でクローズ。週末は底を固めるような値動きにも映った。

EUR/USD

  • ユーロは引き続き買戻しが優勢1ユーロ=1.0572ドルからスタートし、火曜日には弱い米4月新築住宅販売件数を受けて1.07台に乗せると、その後も大きな下落はなくじり高が続いた。ECBラガルド総裁から7月利上げが示唆されたこともユーロ買いに寄与し、金曜日には1.0766まで上昇し、高値圏の1.0735でクローズ。

USD/CNH

  • ドル買いが優勢。1ドル=6.6961元からスタートし、火曜日までは同水準での小幅な値動きにとどまった。水曜日に直近の上値抵抗6.70を突破すると勢いよく上昇し一時6.7864まで上昇したが、週末に掛けてはドル売りの流れの中で6.7196まで値を戻してクローズ。

 

先週のできごと

①ラガルドECB総裁が7月利上げを示唆、②ロシア中銀が政策金利を侵攻開始前の水準に近い11.0%に引き下げ、③米国がインド太平洋経済枠組み(IPEF)を創設

23日

  • シンガポール4月消費者物価指数(CPI) +5.4%
  • 香港4月消費者物価指数(CPI) 1.3%
  • 日米首脳会談では、日本が核使用の脅威を受ければ米国が核を含む抑止力を行使すると確認した。米国の「核の傘」による「拡大抑止」で日本を防衛すると前面に打ち出した。岸田文雄首相は同日の記者会見で「閣僚レベルも含め日米で一層緊密な意思疎通で一致した」と述べた。
  • バイデン米大統領は米国の日本防衛への関与は揺るがず「先の試練」に共同で対処したいと訴えた。「試練」とはロシアのウクライナ侵攻や中国による台湾有事の懸念だ。バイデン氏は共同記者会見で台湾有事なら軍事的に関与すると明言した。
  • 岸田文雄首相は会談で日本の防衛力を強化するため防衛費を増やすと主張し、反撃能力の保有を排除しないと伝えた。バイデン氏も支持した。バイデン氏が「一緒に」と発言したのは日本自身が自国を守る努力を重ねるよう促したと受け取れる。
  • バイデン氏はインド太平洋経済枠組み(IPEF)の創設も表明し、首相は参加を言明した。バイデン氏は会談で「日本は重要な世界のリーダー」と評した。

24日

  • フランス5月購買担当者景気指数(PMI) 製造業54.5、サービス業58.4
  • ドイツ5月購買担当者景気指数(PMI) 製造業54.7、サービス業56.3
  • ユーロ圏5月購買担当者景気指数(PMI) 製造業54.4、サービス業56.3
  • 英国5月購買担当者景気指数(PMI) 製造業54.6、サービス業51.8
  • 米国5月購買担当者景気指数(PMI) 製造業54.6、サービス業51.8
  • 米国5月リッチモンド連銀製造業指数 ▲9(弱い)
  • 米国4月新築住宅販売件数 ▲16.6%(弱い)
  • 日米豪印の4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」は首相官邸で首脳会議を開いた。中国を念頭に海洋監視での協力を盛り込んだ共同声明を発表した。ウクライナ侵攻や中国の海洋進出を踏まえ、力による現状変更に「強く反対する」と明記した。宇宙やサイバー、高速通信規格「5G」などの連携を深めた。

25日

  • ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)は政策金利を0.5%引き上げ2.0%に設定
  • 米国4月耐久財受注 +0.4%
  • ラガルドECB総裁が「7月に利上げが可能になる」との見解を示した。
  • 米連邦準備理事会(FRB)は、5月3~4日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。大半の参加者が「今後2回の会合でも0.5%の利上げが適切になるだろう」と指摘し、7月まで3会合連続の大幅利上げを支持した。先行きの景気を冷やす懸念よりも約40年ぶりのインフレを封じ込めることを優先する姿勢が一段と鮮明になった。
  • 日銀の黒田東彦総裁は衆院予算委員会で、金融緩和の出口戦略に言及した。「市場の安定を確保しながら遂行することは十分可能だ」と述べた。「当面は金融緩和を続けるべきだと思う」とも語った。
  • 外務省は2021年度の海外対日世論調査の結果概要を公表した。東南アジア諸国連合(ASEAN)の一般の人に20カ国・地域(G20)で「今後重要なパートナーとなる国」を聞いたところ、中国との回答が48%で最も多かった。日本は2位の43%だった。

26日

  • 日本4月企業向けサービス価格指数 +1.7%
  • トルコ中銀、政策金利は政策金利を14.0%に据え置き
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 21.0万件
  • 世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が閉幕した。ウクライナ政府にとってはロシアとの情報戦で優位を築く絶好の機会となり、クレバ外相など多数の政府関係者を送り込んだ。多くの討論会で侵攻が話題となり「有事の会議」の様相を呈した。
  • 韓国銀行(中央銀行)は金融通貨委員会で、政策金利を0.25%引き上げて年1.75%とした。利上げは2カ月連続。

27日

  • 日本5月東京都区部消費者物価指数 +1.9%(諸外国と比べて相対的にインフレ圧力が低い)
  • オーストラリア4月小売売上高 +0.9%
  • 米国4月個人消費支出(PCEデフレーター) +6.3%
  • 主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境担当閣僚は2035年までに電力部門の大部分を脱炭素化することで合意した。排出削減対策を取らない国内石炭火力発電所を廃止する方針も共同声明に盛り込んだ。日本が対外的に国内の石炭火力廃止を表明するのは初めて。
  • ロシア中央銀行は臨時の金融政策決定会合で、政策金利を年14%から11%へ引き下げることを決めた。3会合続けての利下げで、27日から適用する。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①米雇用統計などアメリカの経済指標、②ユーロ圏など各国の物価指標、③中国の景気指数

30日

  • アメリカ祝日(戦没将兵追悼記念日)
  • 15:00 ドイツ4月輸入物価指数
  • 21:00 ドイツ5月消費者物価指数

31日

  • 08:50 日本4月鉱工業生産
  • 10:30 中国5月製造業購買担当者景気指数
  • 10:30 オーストラリア1-3月期経常収支
  • 10:30 オーストラリア4月住宅建設許可件数
  • 15:45 フランス5月消費者物価指数
  • 16:00 トルコ1-3月期四半期国内総生産(GDP)
  • 17:30 英国4月マネーサプライM4
  • 18:00 ユーロ圏5月消費者物価指数(HICP)
  • 19:00 日本、外国為替平衡操作の実施状況
  • 21:30 カナダ1-3月期四半期国内総生産(GDP)
  • 22:00 米国1-3月期四半期住宅価格指数
  • 22:00 3月ケース・シラー米住宅価格指数
  • 22:45 5月シカゴ購買部協会景気指数
  • 23:00 米国5月消費者信頼感指数

1日

  • 中国、上海市が都市封鎖を解除へ
  • 10:30 オーストラリア1-3月期四半期国内総生産(GDP)
  • 10:45 中国5月Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)
  • 20:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
  • 23:00 カナダ銀行政策金利
  • 23:00 米国5月ISM製造業景況指数
  • 23:00 米国4月JOLT求職
  • 27:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

2日

  • OPECプラス閣僚会議
  • 08:50 日本5月マネタリーベース
  • 10:30 オーストラリア4月貿易収支
  • 15:30 スイス5月消費者物価指数(CPI)
  • 18:00 4月卸売物価指数(PPI)
  • 20:30 米国5月チャレンジャー人員削減数
  • 21:00 ブラジル1-3月期四半期国内総生産
  • 21:15 米国5月ADP雇用統計
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 23:00 米国4月製造業新規受注

3日

  • 16:00 トルコ5月消費者物価指数(CPI)
  • 18:00 ユーロ圏4月小売売上高
  • 21:30 米国5月雇用統計
  • 23:00 米国5月ISM非製造業景況指数

来週以降

  • 6月9日:ECB
  • 6月15日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月17日:日銀金融政策決定会合
  • 7月21日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 7月21日:ECB
  • 7月27日:FOMC
  • 9月8日:ECB
  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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