目次
先週の為替相場レンジ(変動範囲)
始値 | 安値 | 高値 | 終値 | 変化率 | |
---|---|---|---|---|---|
USD/JPY | 136.88 | 135.82 | 137.71 | 137.52 | +0.47% |
EUR/USD | 1.0041 | 0.9901 | 1.0091 | 0.9961 | ▲0.80% |
EUR/JPY | 137.38 | 135.52 | 138.01 | 136.98 | ▲0.29% |
USD/CNH | 6.8337 | 6.8491 | 6.8982 | 6.8943 | +0.89% |
CNH/JPY | 20.04 | 19.81 | 20.09 | 19.94 | ▲0.50% |
先週の為替相場サマリー
ドル高が継続
USD/JPY
- ドル円は小幅に上昇。週初は1ドル=136.88円からスタートすると、じりじりと上昇し火曜日の東京仲値に掛けて137.71の今週高値を記録。ただし週末にジャクソンホール国際会議を控えて、その後は利益確定売りが優勢となった。火曜日に発表された米経済指標が軒並み悪かったこともあり、同日のNY時間には135.82円まで下落するなど荒い展開となったが、その後は底堅く推移した。注目の集まったジャクソンホール国際会議におけるパウエルFRB議長の発言においては、インフレ退治を目的とした金融引締めの必要性を強調したことで、米金利が上昇し、為替はドル高優勢となる中、ドル円は今週の高値圏である137.52円まで買い戻され、クローズ。
EUR/USD
- ユーロは下落。1ユーロ=1.0041ドルからスタートし、週初から1ユーロ1ドルのパリティを目指して下落し、月曜日のNY時間には1.00を割り込んで推移した。火曜日の欧州時間には今週の安値である0.9901まで下落するも、その後はじりじりと買い戻しが優勢となった。注目のパウエルFRB議長講演では大きく乱高下し一時は1.0091まで買い戻されるも、最終的にはドル買いが優勢となり0.9961まで下落してクローズ。
USD/CNH
- ドル高、人民元安が継続。1ドル=6.8337元からスタートすると、週初からドル買い、人民元売りが優勢となった。火曜日の米国経済指標が弱かったことで人民元が買い戻される時間帯もあったが、総じてドルが底堅い展開が続いた。注目のパウエルFRB議長講演では素直にドル高で反応すると、上値を伸ばし、今週高値の6.8982を記録したのち、高値圏の6.8943でクローズ。
先週のできごと
①ジャクソンホール国際会議におけるパウエルFRB議長の金融引締めを優先する発言、②引き続き強い各国のインフレ圧力、③弱い米経済指標
22日
- 香港7月消費者物価指数 +1.9%
23日
- シンガポール7月消費者物価指数 +7.0%(強いインフレ圧力)
- フランス8月購買担当者景気指数 製造業49.0 サービス業51.0
- ドイツ8月購買担当者景気指数 製造業49.8 サービス業48.2
- ユーロ圏8月購買担当者景気指数 製造業49.7 サービス業50.2
- 英国8月購買担当者景気指数 製造業46.0 サービス業52.5
- 米国8月購買担当者景気指数 製造業51.3 サービス業44.1(弱い数値)
- 8月リッチモンド連銀製造業指数 ▲8(弱い数値)
- 米国7月新築住宅販売件数 ▲12.6%(弱い数値)
24日
- ロシアのウクライナ侵攻から半年
- 南ア7月消費者物価指数 +7.8%(強いインフレ圧力)
- MBA住宅ローン申請指数 ▲1.2%
- 米国7月耐久財受注 +0.0%
- 米国7月住宅販売保留指数 ▲1.0%
25日
- 日本7月企業向けサービス価格指数 +2.1%
- フランス8月企業景況感指数 103
- ドイツ8月IFO企業景況感指数 88.5
- 米国前週分新規失業保険申請件数 24.3万件
- 韓国銀行(中央銀行)は金融通貨委員会で、政策金利を0.25%引き上げて年2.50%とした。4会合連続で利上げを実施したものの、利上げ幅は7月の0.50%から縮小した。
26日
- 8月東京都区部消費者物価指数 +2.6%
- ドイツ9月GFK消費者信頼感調査 ▲36.5
- フランス8月消費者信頼感指数 82
- 米国7月卸売在庫 +0.8%
- 米国7月個人消費支出 +6.3%(強いインフレ圧力)
- 経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」を舞台にした米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言が米金融市場を揺さぶった。2021年の同会議より大幅に短い講演のなかで、高インフレの抑制に向けて金融引き締めを長く続ける意向を重ねて強調した。金利上昇が「家計や企業に痛みをもたらす」とも言及し、景気不安から米株相場は大幅安になった。
経済用語解説
- GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
- CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
- PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
- PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
- PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
- ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
- NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
- ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
- フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
- リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
- シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
- ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
- MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
- S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
- 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
- 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
- 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
- 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
- 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
- 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
- 日本法人企業景気予測調査:0が基準
※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値
注目の経済指標と政治イベント
注目は、①ユーロ圏8月消費者物価指数、②米国8月雇用統計、③米国8月ISM製造業景況指数
29日
- 英国祝日
30日
- 08:30 日本7月失業率
- 21:00 ドイツ8月消費者物価指数
- 22:00 米国6月住宅価格指数
- 22:00 6月ケース・シラー米住宅価格指数
- 23:00 米国8月消費者信頼感指数
31日
- 08:50 日本7月鉱工業生産
- 10:30 中国8月製造業購買担当者景気指数
- 15:45 フランス8月消費者物価指数
- 15:45 フランス7月卸売物価指数
- 16:55 ドイツ8月失業率
- 18:00 ユーロ圏8月消費者物価指数
- 19:00 日本外国為替平衡操作の実施状況
- 21:15 米国8月ADP雇用統計
- 22:45 8月シカゴ購買部協会景気指数
1日
- 10:45 中国8月Caixin製造業購買担当者景気指数
- 15:00 ドイツ7月小売売上高
- 15:30 スイス8月消費者物価指数
- 18:00 ユーロ圏7月失業率
- 20:30 米国8月チャレンジャー人員削減数
- 21:30 前週分新規失業保険申請件数
- 23:00 米国8月ISM製造業景況指数
- 23:00 米国7月建設支出
2日
- 08:50 日本8月マネタリーベース
- 18:00 ユーロ圏7月卸売物価指数
- 21:30 米国8月雇用統計
- 23:00 米国7月製造業新規受注
来週以降
- 9月8日:ECB
- 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
- 9月22日:日銀金融政策決定会合
- 10月27日:ECB
- 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
- 11月2日:FOMC
- 11月8日:米中間選挙の投開票
- 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
- 12月15日:ECB
- 12月20日:日銀金融政策決定会合
本コンテンツの続き
- 注目の経済指標と政治イベント
- 先週の通貨強弱
- グローバルマクロ環境の整理
- チャート分析
- 今週の戸田の相場見通し
- 動画解説
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