先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 140.18 140.08 144.99 142.52 +1.67%
EUR/USD 0.9950 0.9864 1.0114 1.0039 +0.89%
EUR/JPY 139.51 138.68 144.74 143.08 +2.56%
USD/CNH 6.9184 6.9165 6.9971 6.9369 +0.27%
CNH/JPY 20.27 20.18 20.75 20.55 +1.38%

先週の為替相場サマリー

円安が継続

USD/JPY

  • ドル円は一時145円手前まで上昇。週初は1ドル=140.18円からスタートし、NY祝日明けの火曜日から円安が進行、同日のNY時間に1991年6月高値である142.17円を突破すると、さらに円安が加速する展開となった。水曜日の欧州時間には今週高値の144.99円を記録、投機的な円売りが印象的だった。しかしその後は145円という心理的な節目の達成感からか調整が入り反落、金曜日の欧州時間にかけて141.51円まで下落したのち、142.52円まで再反発してクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは上昇1ユーロ=0.9950ドルからスタートし、週の半ばまではどちらかと言えば下押し圧力の強い展開が続いた。注目の集まった木曜日のECB理事会では0.75%の大幅な利上げが公表され、初動こそ反応は鈍かったものの、徐々にユーロ買いが優勢となると、金曜日の欧州時間には1.0114まで上昇した。週末は売り優勢で、1.0039でクローズ。

USD/CNH

  • ドル高、人民元安が継続。1ドル=6.9184元からスタートすると、週初はドル買い、人民元売りの流れが継続した。火曜日に発表された米8月ISM非製造業景況指数が56.9と強かったこともあり、ドル買いがさらに強まると、水曜日の欧州時間には7.00目前となる6.9971を記録。しかしその後は政府の為替介入もあったか、ドル売りが優勢となると、金曜日欧州時間には6.91台まで売り戻されたのち、6.9369でクローズと荒い値動きとなった。

 

先週のできごと

①ユーロ圏、オーストラリア、カナダなどで大幅利上げが実施、②OPECプラスは原油減産で合意、③日本政府はドル円相場への警戒感を強めた

5日

  • 米国祝日(レイバーデー)
  • 中国8月Caixinサービス部門購買担当者景気指数 55.0
  • ユーロ圏7月小売売上高 +0.3%
  • 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は10月の原油生産量を9月から日量10万バレル減らすことで合意した。
  • 中国人民銀行(中央銀行)は市中銀行から強制的に預かる外貨の預金準備率を引き下げると発表した。これまで8%だった比率を15日から6%に下げる。外貨の流動性を高めて、金融機関が人民元を売って外貨を買う動きを弱める。

6日

  • オーストラリア中央銀行は政策金利を0.5%引き上げ
  • 米8月ISM非製造業景況指数(総合) 56.9(強い)
  • 南米チリの中央銀行は政策金利を1%引き上げて10.75%にすると発表した。利上げは10会合連続。

7日

  • 中国8月貿易収支 +794億ドル(弱い)
  • 日本7月景気指数 先行指数99.6 景気指数100.6
  • ドイツ7月鉱工業生産 ▲0.3%
  • MBA住宅ローン申請指数 ▲0.8(前週比)(弱い)
  • 米国7月貿易収支 ▲706億ドル
  • カナダ中央銀行は政策金利を0.75%引き上げ3.25%に設定
  • 米連邦準備理事会(FRB)は発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)で、7月初旬以降の米経済は「全体でみて横ばいだった」と総括した。高インフレで消費者が生活必需品に支出を絞る傾向が強まっており、個人消費の減速が鮮明となった。景気の先行きに関して需要がさらに鈍化するとの見通しを示した。
  • 鈴木俊一財務相は円相場が対ドルで24年ぶりの安値を更新したことを受け、「足元の動きは円安方向に一方的に振れている。継続すれば必要な対応をとる」と述べた。

8日

  • 日本7月国際収支 +2,290億円(弱い)
  • 8月景気ウオッチャー調査 現状判断 45.5 先行き判断 49.4
  • メキシコ8月消費者物価指数 +8.7%(強いインフレ圧力)
  • 欧州中央銀行(ECB)は政策金利を0.75%引き上げ
  • 前週分新規失業保険申請件数 22.2万件
  • ラガルド総裁は記者会見で「インフレ率が高すぎるため、今後さらに利上げを続けるつもりだ」と述べた。
  • 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はインフレ抑制に向けた金融引き締めについて「政治的な配慮はしないと断言する」と話した。
  • 財務省と金融庁、日銀は、国際金融資本市場に関する情報交換会合(3者会合)を開いた。神田真人財務官は急速に進む円安に関して「投機的な動きも背景にあり、明らかに過度な変動だ」とけん制した。「このような動きが継続すれば、あらゆる措置を排除せず必要な対応を取る準備がある」と強調した。
  • 英国の女王エリザベス2世が滞在先の英北部スコットランドのバルモラル城で死去した。96歳だった。
  • マレーシア中央銀行は金融政策委員会で、政策金利を年2.25%から2.5%に引き上げると決めた。利上げは5月、7月に続き3会合連続。通貨リンギ相場が対ドルで23年ぶりの安値水準に落ち込んでいる。

9日

  • EU臨時エネルギー相理事会(ブリュッセル)
  • 中国8月消費者物価指数 +2.5%(インフレ圧力は相対的に低い)
  • 中国8月生産者物価指数 +2.3%(インフレ圧力は相対的に低い)
  • ノルウェー8月消費者物価指数 +6.5%(強いインフレ圧力)
  • フランス7月鉱工業生産 ▲1.6%
  • カナダ8月雇用統計 雇用者数増減 ▲3.97万人
  • ロシア8月消費者物価指数 +15.1%(強いインフレ圧力)
  • 鈴木俊一財務相は閣議後の記者会見で、足元の円相場に関して「投機的な動きが背景になり、急速で一方的な動きがみられる」と語った。「過度な変動に憂慮している」と強調し、「このような動きが継続すれば、あらゆる措置を排除せずに為替市場で必要な対応を取りたい」とけん制した。
  • 米国が主導する新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の閣僚会合が閉幕し、14カ国が正式な交渉入りに合意した。半導体など重要物資の供給網(サプライチェーン)やエネルギー安全保障といった4分野の声明で協議の方向性を示した。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①米国8月消費者物価指数、②ユーロ圏9月ZEW景況感調査、③米国8月小売売上高

12日

  • 中国祝日(中秋節)
  • 尖閣諸島国有化から10年(11日)
  • 国際原子力機関(IAEA)理事会(16日まで、ウィーン)
  • 21:00 インド8月消費者物価指数(CPI)

13日

  • 国連総会開幕
  • 08:50 日本7-9月期四半期法人企業景気予測調査
  • 08:50 日本8月国内企業物価指数
  • 18:00 ユーロ圏9月ZEW景況感調査
  • 21:30 米国8月消費者物価指数

14日

  • 08:50 日本7月機械受注
  • 15:00 スウェーデン8月消費者物価指数
  • 15:00 英国8月消費者物価指数
  • 21:30 米国8月卸売物価指数

15日

  • 上海協力機構首脳会議
  • 08:50 日本8月貿易統計
  • 10:30 オーストラリア8月雇用統計
  • 18:00 ユーロ圏7月貿易収支
  • 21:30 9月ニューヨーク連銀製造業景気指数
  • 21:30 米国8月小売売上高
  • 21:30 9月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 22:15 米国8月鉱工業生産
  • 23:00 米国7月企業在庫

16日

  • 11:00 中国8月小売売上高
  • 11:00 中国8月鉱工業生産
  • 23:00 9月ミシガン大学消費者態度指数

来週以降

  • 9月21日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月16日~:第20回共産党大会
  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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