先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 145.35 145.24 148.88 148.74 +2.33%
EUR/USD 0.9736 0.9634 0.9809 0.9719 ▲0.17%
EUR/JPY 141.62 140.90 144.88 144.56 +2.08%
USD/CNH 7.1315 7.1145 7.2383 7.2162 +1.19%
CNH/JPY 20.38 20.24 20.63 20.61 +1.13%

先週の為替相場サマリー

ドル高、円安が進行

USD/JPY

  • ドル円は上昇。週初は1ドル=145.35円からスタートし、じりじりと上昇すると水曜日に年初来の高値である145.90円を突破。木曜日には注目の集まった米9月消費者物価指数が発表となり、前年同月比で+8.2%とインフレ圧力が根強いことが確認されると147円台へと突入。金曜日の東京時間は為替介入への警戒感から上値の重い展開となったが、ニューヨーク時間に入り上げ幅を拡大すると注目のチャートポイント1998年8月の高値147.68円を突破し、148.88円まで上昇。そのまま高値圏の148.75円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは横ばい1ユーロ=0.9736ドルからスタートすると、方向感なく0.97台前半での推移が続いた。木曜日には米9月消費者物価指数が発表となり、初動はドル買いに傾き0.9634の安値をつけたが、その後は米株の反発上昇に連れてドル売りが優勢となり一転0.9809まで上昇。週末に掛けては再度ドル買いが強まる中で、週初より若干安い0.9719でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は下落。1ドル=7.1315元からスタートすると、ドル買い優勢の相場が続いた。7.17レベルで迎えた木曜日の米9月消費者物価指数では米国の強いインフレ圧力が確認され7.2383まで上昇。その後はドル高に対する利食いが優勢となり7.16台まで押し戻されたものの、週末に掛けては再度ドル買いが強まり、7.2162でクローズ。

 

先週のできごと

①ユーロ圏と米国の金融当局が金融引締めを重視した発言、②イエレン米財務長官による「市場至上主義」の発言、米国の根深いインフレ圧力

10日

  • 日米祝日
  • ノルウェー9月消費者物価指数 +6.9%(強いインフレ圧力)

11日

  • 日本8月国際収支 +589億円
  • 日本9月景気ウオッチャー調査 現状判断48.4 先行き判断49.2
  • 英国9月失業率 3.9%
  • 国際通貨基金(IMF)は改定の世界経済見通しで2023年の成長率見通しを下方修正し、米国と欧州、中国の経済を「失速」と表現した。インフレ抑制への世界的な利上げで、翌年度の予測としてはリーマン危機の当初よりも悲観的だ。
  • 英イングランド銀行(中央銀行)のベイリー総裁が、緊急措置として導入した国債購入策を14日で終了する方針を示したと伝わった。買い入れ停止で英国など欧州の金融市場が不安定になるとの警戒感が強まり、英ポンドやユーロが対ドルで下落。円売り・ドル買いにつながった。
  • ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で、同日朝にかけてロシア軍が28発のミサイルを発射し、ウクライナ軍がうち20発を迎撃したと明らかにした。同氏は10日に84発が発射され、43発を迎撃したと説明していた。2日間で100発超がウクライナに発射された可能性がある。

12日

  • ユーロ圏8月鉱工業生産 +1.5%
  • MBA住宅ローン申請指数 ▲2.0%
  • 米国9月卸売物価指数 +8.5%(強いインフレ圧力)
  • 米エネルギー情報局(EIA)は公表した「短期エネルギー見通し」で23年の世界の石油需要見通しを下方修正した。
  • 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が量的金融引き締めの議論を始めているもののインフレ抑制には利上げが最も適切だとの見解を示した。
  • 米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨も、参加者の高インフレ定着への懸念の強さを示した。多くが、金融引き締めが足りないのとやり過ぎるのとでは「前者の方がコストが高い」との見解を示していた。
  • 南米チリの中央銀行は、金融政策決定会合を開き、政策金利を0.5%引き上げて11.25%にすると発表した。高インフレ抑制のためで、利上げは11会合連続となった。
  • 韓国銀行(中央銀行)は金融通貨委員会で、政策金利を0.50%引き上げて年3.00%とした。利上げは5会合連続で、利上げ幅は8月の0.25%から拡大した。

13日

  • 日本9月国内企業物価指数 +9.7%(強いインフレ圧力)
  • スウェーデン9月消費者物価指数 +10.8%(強いインフレ圧力)
  • 米国9月消費者物価指数 +8.2%(強いインフレ圧力)
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 22.8万件
  • 為替介入を実施したかについて財務省幹部は「言うときもあれば、言わないときもある」と明言を避けた。
  • サウジアラビア外務省は、主要産油国が原油の大幅減産を決めたことへの米国の批判について「事実に基づかず、全面的に拒否する」とする声明を発表した。

14日

  • 中国9月消費者物価指数 +2.8%(相対的にインフレ圧力が低い)
  • 中国9月生産者物価指数 +0.9%
  • 米国9月小売売上高 +0.0%
  • 米国9月輸入物価指数 ▲1.2%
  • 米国10月ミシガン大学消費者態度指数 59.8
  • 財務省の神田真人財務官は、滞在中の米ワシントンで記者団の取材に応じ、対ドルの円相場が14日に一時148円台後半と32年ぶりの水準に下落したことについて「過度な変動が繰り返されるときには断固たる対応を取る用意ができている」と語った。
  • イエレン米財務長官は記者会見で「市場で決定される為替レートがドルにとって最良の体制であり、それを支持する」と話した。米連邦準備理事会(FRB)の急速な利上げに伴うドル高が、ドル建て債務を抱える新興国を圧迫しているとの批判に反論した。
  • 鈴木俊一財務相は、外国為替市場の円相場が一時1ドル=148円台後半まで急落したことについて「過度な変動がある場合は断固たる措置を取る考えにいささかも変わりはない」と述べた。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①中国共産党大会、②中国の第3四半期GDP、③日米欧の経済指標

17日

  • 第20回共産党大会(16日~)
  • 21:30 10月ニューヨーク連銀製造業景気指数

18日

  • 06:45 ニュージーランド7-9月期四半期消費者物価
  • 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
  • 11:00 中国7-9月期四半期国内総生産
  • 11:00 中国9月小売売上高
  • 11:00 中国鉱工業生産
  • 18:00 ドイツ10月ZEW景況感調査
  • 18:00 ユーロ圏10月ZEW景況感調査
  • 22:15 米国9月鉱工業生産
  • 23:00 米国10月NAHB住宅市場指数

19日

  • APEC財務省会合(~21日)
  • 15:00 英国9月消費者物価指数
  • 17:00 南ア9月消費者物価指数
  • 20:00 MBA住宅ローン申請指数
  • 21:30 米国9月住宅着工件数
  • 21:30 米国9月建設許可件数
  • 27:00 米地区連銀経済報告

20日

  • EU首脳会議(~21日)
  • 08:50 日本9月貿易統計
  • 09:30 オーストラリア9月雇用統計
  • 15:00 ドイツ9月生産者物価指数
  • 20:00 トルコ中銀、政策金利
  • 21:30 10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
  • 21:30 前週分新規失業保険申請件数
  • 23:00 米国9月中古住宅販売件数

21日

  • 08:30 日本9月全国消費者物価指数
  • 17:30 香港9月消費者物価指数

来週以降

  • 10月27日:ECB
  • 10月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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