先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 148.45 146.21 151.96 147.64 ▲0.55%
EUR/USD 0.9726 0.9704 0.9875 0.9860 +1.38%
EUR/JPY 144.30 144.15 148.43 145.57 +0.88%
USD/CNH 7.2168 7.1902 7.2840 7.2284 +0.16%
CNH/JPY 20.61 20.25 20.91 20.42 ▲0.92%

先週の為替相場サマリー

ドルと人民元が安い

USD/JPY

  • ドル円は週末に急落。週初は1ドル=148.45円からスタートし、週末までじりじりと上昇し、金曜日の早朝に150円を突破。金曜日の欧州時間に入ると、東京市場で為替介入が入らなかったことから、市場は徐々に上を試すような値動きとなり、上昇の勢いが加速、一時151.96円まで上昇した。東京22時ごろにようやく政府が為替介入へと舵を切ると、そこからは急落へと転じ、一時146.21円まで下落した。144円台まで下落と報じている機関もあるが、目に見える実質的な値動きとしては146円前半までの下落であったと感じた。その後、上下動しながらも緩やかに反発し、147.64円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは上昇1ユーロ=0.9726ドルからスタートすると、週初は弱いNY連銀景気指数の発表を受けてドル売りがすすみ上昇、火曜日のNY時間に掛けて流れは継続し今週高値の0.9875を記録。ただしその後は徐々にドル高基調へと戻る中でユーロは下押し、金曜日の欧州時間には0.9704まで下落した。その後に財務省によるドル売り円買いの為替介入が入ると、ドルが売られユーロは買いもどされる展開となり、今週の高値圏である0.9860まで値を戻してクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は小幅に上昇。1ドル=7.2168元からスタートすると、週初は小動きとなり、週央からマーケット全体がドル高基調となる中でドル人民元も上値を伸ばす展開となり、金曜日の欧州時間に今週高値7.2840を記録。その後は財務省による為替介入を受けてドル売りが進む中、週初とあまり変化のない7.2284まで値を下げクローズ。

 

先週のできごと

①財務省による為替介入の実施、②英トラス首相辞任、③全人代における習近平氏へのさらなる権力集中

17日

  • 10月ニューヨーク連銀製造業景気指数 ▲9.1(弱い数値)

18日

  • ニュージーランド7-9月期四半期消費者物価 +7.2%(強いインフレ圧力)
  • 中国7-9月期四半期国内総生産 公表延期
  • 中国9月小売売上高 公表延期
  • 中国鉱工業生産 公表延期
  • ドイツ10月ZEW景況感調査 ▲59.2
  • ユーロ圏10月ZEW景況感調査 ▲59.7
  • 米国9月鉱工業生産 +0.4%
  • 米国10月NAHB住宅市場指数 38
  • ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部の4州について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は記者団にロシアの「核の傘」に入るのかと問われて「ロシアの不可分な地域で、ほかの地方と同水準の安全が確保される」と答えた。

19日

  • 英国9月消費者物価指数 +10.1%(強いインフレ圧力)
  • 南ア9月消費者物価指数 +7.5%(強いインフレ圧力)
  • MBA住宅ローン申請指数 ▲4.5%
  • 米国9月住宅着工件数 143.9万件(年率換算)
  • 米国9月建設許可件数 156.4万件(年率換算)
  • 米連邦準備理事会(FRB)は地区連銀経済報告(ベージュブック)で、8月末以降、米経済は「穏やかに拡大したが、需要の減速を受け今後の見通しへの不安が広がった」と総括した。人手不足や賃上げ圧力が続く一方で、一部の地区では景気後退を懸念し採用の見送りを検討しているとの声があった。
  • 米抵当銀行協会(MBA)が発表した調査によると、10月14日に終わる週の30年固定の住宅ローン金利(週平均)は6.94%と前週比で0.13%上昇した。2002年以来、20年ぶりの高水準となった。金利上昇に伴い住宅ローン申請件数を示す総合指数(季節調整済み)は前週から4.5%下がり、1997年以来の低水準を記録した。

20日

  • 日本9月貿易統計 ▲2.09兆円(弱い数値)
  • オーストラリア9月雇用統計 新規雇用者数増減+0.09万人 失業率3.5%
  • ドイツ9月生産者物価指数 +45.8%(強いインフレ圧力)
  • トルコ中銀は政策金利を1.50%引下げ10.5%に設定
  • 10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 ▲8.7(弱い数値)
  • 前週分新規失業保険申請件数 21.4万件
  • 米国9月中古住宅販売件数 471万件(低水準)
  • インドネシア中央銀行は政策決定会合で、政策金利(7日物リバースレポ金利)を0.5%引き上げ、4.75%にすると決めた。政府が9月に燃料を値上げしたことでインフレが強まり、3カ月連続の利上げで対応する。
  • 日米など6カ国はタイ・バンコクで開催したアジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会合の閉幕後に、ロシアが一方的に宣言したウクライナ4州の「併合」に対して「野蛮で不当な侵略戦争を最も強い言葉で非難する」とする共同報道発表を出した。
  • 欧州連合(EU)の首脳会議が閉幕した。対中関係を討議し、各国首脳からは権威主義的な国への依存から脱却すべきだとの声が相次いだ。ウクライナに2023年に180億ユーロ(約2.7兆円)を支援する方針でも一致した。
  • 英国のトラス首相は「保守党から選出された任務を果たすことができない」と辞任を表明した。9月下旬に打ち出した大規模減税策が金融市場を混乱させ、経済対策の大半は撤回に追い込まれた。辞任はその引責とみられる。9月6日の政権発足から44日という異例の短命政権となった。

21日

  • 日本9月全国消費者物価指数 +3.0%
  • 香港9月消費者物価指数 +4.4%
  • 政府・日銀が円買い・ドル売りの為替介入に再び踏み切った。24年ぶりに実施した9月22日と同様、日本の単独介入とみられる。
  • 5年に1度の中国共産党大会が閉幕した。党トップの習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が党序列上位約200人の中央委員に選ばれ、異例の3期目を確実にした。習氏と距離があるとされる李克強(リー・クォーチャン)首相と汪洋(ワン・ヤン)全国政治協商会議主席は最高指導部から退く。「『台湾独立』に断固として反対し抑え込む」という文言を盛り込むと決め、台湾問題に介入を深める米国を威嚇した。
  • 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁と郭樹清党委員会書記がいずれも退任することが濃厚になった。共産党の序列上位約200人の中央委員や中央委員候補に選出されなかった。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①米国7-9月期GDP、②ECB理事会、③日銀金融政策決定会合

24日

  • 16:15 フランス10月PMI
  • 16:30 ドイツ10月PMI
  • 17:00 ユーロ圏10月PMI
  • 17:30 英国10月PMI
  • 22:45 米国10月PMI

25日

  • 17:00 ドイツ10月IFO企業景況感指数
  • 22:00 米国8月住宅価格指数
  • 22:00 8月ケース・シラー米住宅価格指数
  • 23:00 米国10月消費者信頼感指数
  • 23:00 10月リッチモンド連銀製造業指数

26日

  • 08:50 日本9月企業向けサービス価格指数
  • 09:30 オーストラリア7-9月期四半期消費者物価
  • 20:00 MBA住宅ローン申請指数
  • 23:00 カナダ銀行政策金利
  • 23:00 米国9月新築住宅販売件数
  • 30:30 ブラジル中央銀行政策金利

27日

  • 09:30 オーストラリア7-9月期四半期輸入物価指数
  • 21:15 欧州中央銀行(ECB)政策金利
  • 21:30 米国7-9月期四半期実質国内総生産(GDP)
  • 21:30 米国7-9月期四半期コアPCE・速報値
  • 21:30 米国9月耐久財受注
  • 21:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 21:45 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見

28日

  • 正午 日銀金融政策決定会合
  • 14:30 フランス7-9月期国内総生産
  • 黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
  • 15:45 10月フランス消費者物価指数
  • 17:00 ドイツ7-9月期国内総生産
  • 19:30 ロシア中銀政策金利
  • 21:00 ドイツ10月消費者物価指数
  • 21:30 カナダ8月月次国内総生産
  • 21:30 米国7-9月期四半期雇用コスト指数
  • 21:30 米国9月個人消費支出

来週以降

  • 11月2日:FOMC
  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

本コンテンツの続き

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