先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 147.57 145.12 149.68 147.45 ▲0.08%
EUR/USD 0.9868 0.9807 1.0094 0.9963 +0.96%
EUR/JPY 145.71 143.82 147.71 146.90 +0.82%
USD/CNH 7.2344 7.1661 7.3750 7.2698 +0.50%
CNH/JPY 20.41 20.11 20.69 20.28 ▲0.64%

先週の為替相場サマリー

ユーロ高、ドル高

USD/JPY

  • ドル円は週末に値を戻すも小幅安。週初は1ドル=147.57円からスタートし、シドニーオープンから買い圧力が強く149円台へと上昇したが、再度の為替介入により145円台まで押し戻され、その後に再度149円台に戻すなど、月曜日は荒い値動きとなった。その後は落ち着いた値動きが続き、介入への警戒感からか次第に売りが優勢となると、木曜日の東京時間までに大きく売り込まれ145.12円の今週安値を記録した。大分と値を下げたこともあり、同日の欧州時間から徐々に押し目買いが優勢となると、金曜日には日銀の金融政策据え置きが公表されたこともあり、次第にドル円の水準は回復し147.88円まで値を戻したあと、147.45円と週初より若干安い水準でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは上昇1ユーロ=0.9868ドルからスタートすると、ドル円相場にドル売りの為替介入が入る中で、ユーロはじりじりと押し上げられていった。木曜日の東京時間に1.0094の高値をつけると、その後は同日のECBを控えて利食い売りが優勢となった。注目の集まったECBでは0.75%の利上げと、12月に量的緩和の終了を検討することを公表したが、大きなサプライズはなく、徐々にドル買いが優勢となっていった。週末に掛けてはユーロは底堅く推移したものの、ドル買いの勢いが強くやや下押される形で0.9963でクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は売り優勢。1ドル=7.2344元からスタートすると、週初はドル買い人民元売りが優勢となり、火曜日の欧州時間にかけて7.3750まで上昇。ただドル円が勢いよく下押しする中で、ドル人民元も徐々ドル売りが優勢となり、木曜日の東京時間に掛けては7.1661まで下落する値動きの荒い展開となった。週末に掛けてはドルの買い戻しが優勢で、7.2698まで値を戻してクローズ。

 

先週のできごと

①日銀は金融政策を据え置き、②ECBは政策金利を0.75%引き上げQTへと進む、③米住宅関連指標の一段の悪化

24日

  • フランス10月PMI 製造業47.4 サービス業51.3
  • ドイツ10月PMI 製造業45.7 サービス業44.9
  • ユーロ圏10月PMI 製造業46.6 サービス業48.2
  • 英国10月PMI 製造業45.8 サービス業47.5
  • 米国10月PMI 製造業49.9 サービス業46.6

25日

  • ドイツ10月IFO企業景況感指数 84.3
  • 米国8月住宅価格指数 ▲0.7%(弱い数値)
  • 8月ケース・シラー米住宅価格指数 ▲0.9%(弱い数値)
  • 米国10月消費者信頼感指数 102.5
  • 10月リッチモンド連銀製造業指数 ▲10(弱い数値)

26日

  • 日本9月企業向けサービス価格指数 +2.1%
  • オーストラリア7-9月期四半期消費者物価 +7.3%(強いインフレ圧力)
  • MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲1.7%(弱い数値)
  • カナダ銀行は政策金利を0.50%引き上げ3.75%に設定
  • 米国9月新築住宅販売件数 60.3万件(年率換算)
  • ブラジル中央銀行政策金利は政策金利を13.75%で据え置き
  • 米抵当銀行協会(MBA)が発表した調査によると、10月21日に終わる週の30年固定の住宅ローン金利(週平均)は7.16%と前週比で0.22%上昇した。

27日

  • オーストラリア7-9月期四半期輸入物価指数 +3.0%(前期比)
  • 米国7-9月期四半期実質国内総生産(GDP) +2.6%(前期比年率)(悪くない数値)
  • 米国7-9月期四半期コアPCE・速報値 +4.5%(前期比年率)
  • 米国9月耐久財受注 +0.4%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 21.7万件
  • 欧州中央銀行(ECB)は理事会で、政策金利を0.75%引き上げると決めた。今回の追加利上げでは主要政策金利を1.25%から2.00%、銀行が中央銀行に預ける際の金利(中銀預金金利)を0.75%から1.50%に引き上げる。主要政策金利は2009年以来13年ぶりの高さとなる。
  • ラガルドECB総裁は会見で「物価を中期目標に戻すため、一段と利上げを進めるつもりだ」と話した。さらに、量的緩和のために買い入れてきた資産を減らす量的引き締め(QT)に向けた基本原則を「12月に決める」とした。

28日

  • 日銀は金融政策を据え置き
  • フランス7-9月期国内総生産 +0.2%(前期比)
  • 10月フランス消費者物価指数 +6.2%(強いインフレ圧力)
  • ドイツ7-9月期国内総生産 +0.3%(前期比)
  • ロシア中銀は政策金利を7.50%に据え置き
  • ドイツ10月消費者物価指数 +10.4%(強いインフレ圧力)
  • カナダ8月月次国内総生産 +0.1%(前月比)
  • 米国7-9月期四半期雇用コスト指数 +1.2%(前期比)
  • 米国9月個人消費支出 +6.2%(強いインフレ圧力)
  • 黒田東彦日銀総裁は記者会見で「今すぐに金利引き上げや(金融緩和策の)出口が来るとは考えていない」と述べた。
  • 政府は臨時閣議で物価高への対処などを盛り込んだ総合経済対策を決めた。裏付けとなる2022年度第2次補正予算案は一般会計で29兆1000億円を見込む。岸田文雄首相は首相官邸で記者会見し「世界規模の経済下振れリスクに備え、トップダウンで万全の対応を図る」と強調した。
  • 日米欧などで構成するパリクラブ(主要債権国会議)は、アルゼンチン政府と19億7200万ドル(約2900億円)の債務の再編で合意したと発表した。ロイター通信によると、金利が従来の9%から4.5%に下がるという。
  • ロシアが一方的に「併合」を宣言したウクライナ南部ヘルソン州の行政府幹部は同州を流れるドニエプル川西岸からの住民の退避が完了したと明らかにした。
  • ロシア国防省はウクライナとロシアが7月に国連とトルコの仲介で合意した黒海経由でのウクライナ産穀物の輸出再開について、一方的に合意への参加を停止したと発表した。29日早朝にロシアが占領する南部クリミア半島セバストポリの軍港が、多数の無人機により攻撃されたとして反発している。

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①FOMC、②英豪の金融政策決定会合、③為替介入実施の有無

31日

  • 08:50 日本9月鉱工業生産
  • 10:30 中国10月製造業購買担当者景気指数
  • 16:00 ドイツ9月小売売上高
  • 19:00 ユーロ圏10月消費者物価指数
  • 19:00 ユーロ圏7-9月期四半期域内総生産(GDP)
  • 19:00 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
  • 22:45 10月シカゴ購買部協会景気指数

1日

  • 10:45 中国10月Caixin製造業購買担当者景気指数
  • 12:30 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
  • 16:00 ドイツ9月輸入物価指数
  • 23:00 米国10月ISM製造業景況指数

2日

  • 08:50 日本10月マネタリーベース
  • 20:00 MBA住宅ローン申請指数
  • 21:15 米国10月ADP雇用統計
  • 27:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
  • 27:30 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

3日

  • 10:45 中国10月Caixinサービス部門購買担当者景気指数
  • 16:00 トルコ10月消費者物価指数
  • 16:30 スイス10月消費者物価指数
  • 16:50 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
  • 21:00 イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
  • 21:30 米国9月貿易収支
  • 21:30 前週分新規失業保険申請件数
  • 21:30 米国7-9月期四半期非農業部門労働生産性
  • 21:30 ベイリー英中銀(BOE)総裁、発言
  • 23:00 10月ISM非製造業景況指数

4日

  • 09:30 豪準備銀行(中央銀行)、四半期金融政策報告
  • 18:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
  • 21:30 カナダ10月雇用統計
  • 21:30 米国10月雇用統計

来週以降

  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合

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