先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 147.76 145.68 148.86 146.59 ▲0.79%
EUR/USD 0.9947 0.9730 0.9976 0.9960 +0.13%
EUR/JPY 146.68 144.04 147.76 146.00 ▲0.44%
USD/CNH 7.2762 7.1718 7.3564 7.1752 ▲1.39%
CNH/JPY 20.32 20.03 20.52 20.44 +0.59%

先週の為替相場サマリー

ドル売りが優勢

USD/JPY

  • ドル円は上値重く推移。週初は1ドル=147.76円からスタートし、先週末の流れを引き継ぎドル買いが優勢となると、NY時間に掛けて148.86円の高値まで上昇。その後はFOMCを木曜日早朝に控えて利食い売り優勢の展開となり、147円丁度前後でFOMCを迎えた。発表された報告書には足元までの利上げ効果を意識して今後の金融政策を決定する旨の記載があり初動はドル売りで反応し一時145.68円まで下落したが、パウエル議長の記者会見においてはターミナルレートと呼ばれる利上げ最終地点における政策金利水準の引き上げ(4.60%より政策金利が上になる)が示されたことでドル買いが優勢となり、148円台を回復する展開となった。週末は米10月雇用統計が発表されたが、特筆すべき内容ではなく、ドル高相場における利食いのドル売りが優勢となり146.59円まで値を下げてクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは小幅に上昇1ユーロ=0.9947ドルからスタートすると、木曜日早朝のFOMCまでは小幅にドル買いが強まり0.98台の後半でイベントを迎えた。初動はドル売り優勢で今週高値の0.9976をつけたものの、次第にドル買いが優勢となった。同日の欧州時間には一時0.9730の今週安値を記録したのち、週末はドル高相場における利食いの売りが優勢となる中、ユーロは0.9958まで買い戻されてクローズ。

USD/CNH

  • 人民元は上昇。1ドル=7.2762元からスタートし、週末までは小幅な値動きに終始した。今年は50%以上も売り込まれていた香港株式市場が週末にテック株を中心に買い戻されると、為替は人民元買いが強まる展開となり、7.34台から7.17台まで怒涛のドル売り人民元買いとなり、7.1752でクローズ。一部に中国がゼロコロナ政策を緩和するとのうわさが流れていたものの、直近の党大会ではゼロコロナ政策の堅持が示されており、真偽不明。

 

先週のできごと

①FEDは政策金利のさらなる引き上げを示唆、②日銀がステルス量的緩和の終了へと舵取りしている可能性、③トランプ前大統領が2024年大統領選に出馬の意向

31日

  • 日本9月鉱工業生産 ▲1.6%
  • 中国10月製造業購買担当者景気指数 49.2
  • ドイツ9月小売売上高 +0.9%
  • ユーロ圏10月消費者物価指数 +10.7%(強いインフレ圧力)
  • ユーロ圏7-9月期四半期域内総生産(GDP) +0.2%(前期比)(弱い経済成長)
  • 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績) 6兆3,499億円(財源は約180兆円)
  • 10月シカゴ購買部協会景気指数 45.2
  • 上海ディズニーランドは新型コロナウイルス対策で同日から休園すると発表した。(ゼロコロナ政策の堅持)

1日

  • 中国10月Caixin製造業購買担当者景気指数 49.2
  • 豪準備銀行(中央銀行)は政策金利を0.25%引き上げ、2.85%に設定 
  • ドイツ9月輸入物価指数 ▲0.9%
  • 米国10月ISM製造業景況指数 50.2
  • 11月8日投開票の米中間選挙が1週間後に迫った。連邦議会下院選は野党・共和党が多数派を奪還する勢いを保つ。上院選は拮抗しており、南部ジョージア州や東部ペンシルベニア州など7州で競る。

2日

  • 日本10月マネタリーベース ▲6.9%(日銀当座預金残高が縮小しており、マネーが引き締まり始めている)
  • MBA住宅ローン申請指数 ▲0.5%(先週比)
  • 米国10月ADP雇用統計 23.9万人
  • 米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を0.75%引き上げ、3.75~4.00%に設定
  • パウエル議長は利上げペースの減速を示唆しつつ、利上げ終了時に到達する金利水準はより高く(4.60%よりも高く)なるとの見通しを示した。
  • 日銀の黒田東彦総裁は衆院財務金融委員会で、日銀が2022年度の物価上昇率の見通しを7月時点の前年度比2.3%から2.9%に引き上げた理由について「輸入物価の上昇を起点とした価格転嫁の広がりが挙げられる」と述べた。

3日

  • 中国10月Caixinサービス部門購買担当者景気指数 48.4
  • トルコ10月消費者物価指数 +85.51%(ハイパーインフレ)
  • スイス10月消費者物価指数 +3.3%
  • イングランド銀行(BOE、英中央銀行)は政策金利を0.75%引き上げ、3.0%に設定
  • 米国9月貿易収支 ▲733億ドル
  • 前週分新規失業保険申請件数 21.7万件
  • 米国7-9月期四半期非農業部門労働生産性 +0.3%(前期比)
  • 10月ISM非製造業景況指数 54.4
  • ラガルド総裁は「FRBと同じペースで同じ景気判断のもとで進むことはできない」と述べた
  • 英イングランド銀行(中央銀行)のベイリー総裁は金融政策発表後の記者会見で「インフレ抑制に必要な政策金利の利上げ幅は、市場が考えるよりも低い」と発言し、利上げの到達点が低下することを示唆した。
  • 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、保有資産の金融マーケットでの運用が7~9月期は1兆7220億円の赤字だったと発表した。
  • ノルウェー銀行(中央銀行)は、政策金利を0.25%引き上げて2.5%にすると発表した。
  • マレーシア中央銀行は金融政策委員会で、政策金利を年2.5%から2.75%に引き上げると決めた。

4日

  • カナダ10月雇用統計 失業率3.7%、新規雇用者数10.8万人
  • 米国10月雇用統計 失業率3.7%、非農業部門雇用者数増減26.1万人
  • ラガルド総裁は講演で「インフレがさらに持続し、インフレ期待が不安定化するリスクがあれば、政策措置の効果が完全に現れるまで待つわけにはいかない」と発言した。デギンドス副総裁も「インフレ率が今後も目標を上回ることが想定されるため、金融政策は需要の下支えを減らし、インフレ期待が持続的に上方にシフトするリスクを防ぐ必要がある」と述べた。ラガルド総裁は講演で「インフレがさらに持続し、インフレ期待が不安定化するリスクがあれば、政策措置の効果が完全に現れるまで待つわけにはいかない」と発言した。
  • 政府の総合経済対策の裏付けとなる2022年度第2次補正予算案の概要が分かった。29兆円規模の歳出の8割にあたる22.8兆円を国債の増発で賄う。
  • 中国共産党は中国人民銀行(中央銀行)の範一飛副総裁を「重大な規律違反」の疑いで取り調べていると発表した。
  • トランプ前米大統領が2024年の次期大統領選への出馬を14日にも正式表明する検討に入った。

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①米中間選挙の投開票、②米国の10月消費者物価指数、③日本の9月国際収支

7日

  • 正午 中国10月貿易収支
  • 16:00 ドイツ9月鉱工業生産
  • 17:40 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

8日

  • 11月8日:米中間選挙の投開票
  • 14:00 日本9月景気先行指数
  • 19:00 ユーロ圏9月小売売上高

9日

  • 08:50 日本9月国際収支・経常収支
  • 10:30 中国10月消費者物価指数
  • 10:30 中国10月生産者物価指数
  • 14:00 日本10月景気ウオッチャー調査
  • 21:00 メキシコ10月消費者物価指数
  • 25:00 ロシア10月消費者物価指数

10日

  • 16:00 ノルウェー10月消費者物価指数
  • 21:00 ブラジル10月IBGE消費者物価指数
  • 22:30 米国10月消費者物価指数
  • 22:30 前週分新規失業保険申請件数
  • 28:00 メキシコ中銀、政策金利

11日

  • 米国祝日(ベテランズ・デー)
  • 独身の日(中国小売セール)
  • アセアン+3首脳会議(~13日まで)
  • 08:50 10月国内企業物価指数
  • 16:00 英国7-9月期四半期国内総生産
  • 16:00 英国9月鉱工業生産
  • 17:30 香港7-9月期四半期域内総生産
  • 24:00 米国11月ミシガン大学消費者態度指数・速報値

 

来週以降

  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合
  • 1月18日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 2月1日:FOMC
  • 2月2日:ECB
  • 3月10日:日銀金融政策決定会合
  • 3月16日:ECB
  • 3月22日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 4月5日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月3日:FOMC
  • 6月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月15日:ECB
  • 6月16日:日銀金融政策決定会合
  • 7月26日:FOMC
  • 7月27日:ECB
  • 7月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 9月14日:ECB
  • 9月20日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月26日:ECB
  • 10月31日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月1日:FOMC
  • 12月13日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月14日:ECB
  • 12月19日:日銀金融政策決定会合

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

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