先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 147.15 138.48 147.57 138.80 ▲5.67%
EUR/USD 0.9911 0.9899 1.0364 1.0354 +4.47%
EUR/JPY 145.29 142.68 147.10 143.71 ▲1.08%
USD/CNH 7.2168 7.0581 7.2800 7.0924 ▲1.72%
CNH/JPY 20.42 19.51 20.52 19.57 ▲4.16%

先週の為替相場サマリー

強烈なドル売り

USD/JPY

  • ドル円は米10月CPI(消費者物価指数)を受けて急落。週初は1ドル=147.15円からスタートし、木曜日までやや上値重く推移し146.50円前後で注目の米10月CPIの発表を迎えた。年率+7.7%、コア+6.3%と前月比(名目+8.2%、コア+6.6%)でインフレ圧力が鈍化しており、米インフレに対する楽観的な観測が広がり、急ピッチの利上げ観測が後退、米債利回りが低下する中でドル円は急落、金曜日東京早朝に掛けて140.20円レベルまで下落した。その後、142円台まで持ち直す動きが見られたものの、金曜日は米国祝日となる中でドル円は一段と下落し、一時138.48円を記録したのち、138.80円でクローズ。

EUR/USD

  • ユーロは大幅上昇1ユーロ=0.9911ドルからスタートし、木曜日までは方向感なく推移。米10月CPIを受けてドル売り、ユーロ高へと傾くと、その後は一本調子で週末までユーロ高が継続し、金曜日のNY時間に1.0364を記録したのち、1.0354でクローズ。

USD/CNH

  • ドル売りが優勢。1ドル=7.2168元からスタートし、木曜日まではドルじり高の展開で7.2600レベルで米10月CPIを迎えた。米10月CPIの結果を受けてドル売りが強まると、ドル人民元は下落、金曜日に一時7.0581を記録したのち、7.0924でクローズ。

 

先週のできごと

①米10月消費者物価指数の低下、②中国の生産者物価指数が大幅低下、③米中間選挙は上院で接戦

7日

  • 中国10月貿易収支 +85.2億ドル
  • ドイツ9月鉱工業生産 +0.6%
  • 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が、高止まりするインフレ率について「2%に戻さなければならない」と発言した。

8日

  • 日本9月景気先行指数 97.4
  • ユーロ圏9月小売売上高 +0.4%
  • 国家衛生健康委員会は中国本土で7日に確認された新規感染者(無症状含む、入国者を除く)が約7500人だったと発表した。1日の感染者が7千人を超えたのは5月1日以来だ。6月には毎日数十人に下がったものの、再び増加傾向にある。

9日

  • 日本9月国際収支・経常収支 +9,093億円
  • 中国10月消費者物価指数 +2.1%
  • 中国10月生産者物価指数 ▲1.3%(弱い需要)
  • 日本10月景気ウオッチャー調査 現状判断49.9、先行判断46.4
  • メキシコ10月消費者物価指数 +8.41%(強いインフレ圧力)
  • ロシア10月消費者物価指数 +13.7%(強いインフレ圧力)
  • ロシアのショイグ国防相は、ロシアが一方的に「併合」を宣言したウクライナ南部ヘルソン州のドニエプル川西岸からの軍の撤退を命じた。

10日

  • ノルウェー10月消費者物価指数 +7.5%(強いインフレ圧力)
  • ブラジル10月IBGE消費者物価指数 +6.47%(強いインフレ圧力)
  • 米国10月消費者物価指数 +7.7%(引き続き強いインフレ圧力、ただし前月からは大きく低下)
  • 前週分新規失業保険申請件数 22.5万件
  • メキシコ中銀は政策金利を0.75%引き上げ10.00%に設定
  • 南米ペルーの中央銀行は金融政策決定会合で、政策金利を0.25%引き上げて7.25%にすると発表した。利上げは16会合連続となった。
  • 英イングランド銀行(中央銀行)は、緊急措置によって購入した保有国債の売却を29日から始めると発表した。
  • 日銀の黒田総裁は2023年4月8日の任期満了後の続投について「(就任から)ちょうど10年。再任されたいとか、そういう個人的な希望は全くない」と否定した。
  • 米財務省は外国為替政策報告書を公表した。日本が実施した為替介入について批判せず、「介入は適切な事前協議を経て、極めて例外的な状況にのみ留められるべきだ」と念押しした。為替操作の可能性を検証する「監視リスト」には中国などと一緒に残った。

11日

  • 米国祝日(ベテランズ・デー)
  • 10月国内企業物価指数 +9.1%(強いインフレ圧力)
  • 英国7-9月期四半期国内総生産 +2.4%(前年同期比)
  • 英国9月鉱工業生産 +0.2%
  • 香港7-9月期四半期域内総生産 ▲4.5%(前年同期比)
  • 米国11月ミシガン大学消費者態度指数 54.7
  • 米主要メディアは激戦となっていた西部アリゾナ州の連邦議会上院選で与党・民主党のマーク・ケリー氏の当選が確実になったと伝えた。上院(定数100)で非改選を含む民主が49議席となり、野党・共和党に並んだ。上院選は南部ジョージア州で12月6日に決選投票が実施されるほか、西部ネバダ州で接戦が続く。
  • 中国電子商取引最大手アリババ集団はインターネット通販の大型商戦「独身の日」のセール期間中の取引総額について、「昨年並み」だったと発表した。2009年にアリババが始めたのを契機に全国的な特売イベントとして定着したが、同社が具体的な取引金額の公表を控えたのは、今回が初めて。昨年の取引総額は5403億元(約10兆6000億円)で過去最高を達成していた。
  • 暗号資産(仮想通貨)交換業大手のFTXトレーディングが関連会社130社を含めて日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条(チャプター11)の適用を申請した。裁判所資料によると、負債額は推定で数兆円にのぼり、仮想通貨業界で過去最大の経営破綻となる。世界各国で幅広く事業展開しており、連鎖破綻を警戒する声も出ている。

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①米中首脳会談、③米経済指標、②G20首脳会議

14日

  • 日韓首脳会談(13日、プノンペン)
  • 米中首脳会談
  • 19:00 ユーロ圏9月鉱工業生産
  • 21:00 インド10月消費者物価指数

15日

  • G20首脳会議(~16日)
  • 08:50 日本7-9月期四半期GDP
  • 09:30 豪準備銀行、金融政策会合議事要旨公表
  • 11:00 中国10月小売売上高
  • 11:00 中国10月鉱工業生産
  • 16:00 スウェーデン10月消費者物価指数(CPI)
  • 16:00 英国10月失業率
  • 19:00 ユーロ圏11月ZEW景況感調査
  • 19:00 ユーロ圏貿易収支
  • 22:30 11月ニューヨーク連銀製造業景気指数
  • 22:30 米国10月卸売物価指数(PPI)

16日

  • 16:00 英国10月消費者物価指数(CPI)
  • 22:30 カナダ10月消費者物価指数(CPI)
  • 22:30 米国10月小売売上高
  • 23:15 米国10月鉱工業生産
  • 24:00 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

17日

  • 08:50 日本10月貿易統計
  • 09:30 オーストラリア10月雇用統計
  • 22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 22:30 米国10月住宅着工件数
  • 22:30 米国10月建設許可件数
  • 22:30 11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

18日

  • APEC首脳会議(~16日まで)
  • 08:30 日本10月全国消費者物価指数
  • 16:00 英国10月小売売上高
  • 17:30 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
  • 24:00 米国10月中古住宅販売件数
  • 24:00 米国10月景気先行指標総合指数

 

来週以降

  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合
  • 1月18日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 2月1日:FOMC
  • 2月2日:ECB
  • 3月10日:日銀金融政策決定会合
  • 3月16日:ECB
  • 3月22日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 4月5日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月3日:FOMC
  • 6月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月15日:ECB
  • 6月16日:日銀金融政策決定会合
  • 7月26日:FOMC
  • 7月27日:ECB
  • 7月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 9月14日:ECB
  • 9月20日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月26日:ECB
  • 10月31日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月1日:FOMC
  • 12月13日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月14日:ECB
  • 12月19日:日銀金融政策決定会合

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

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