先週の為替相場レンジ(変動範囲)

始値 安値 高値 終値 変化率
USD/JPY 138.49 137.70 140.79 140.37 +1.36%
EUR/USD 1.0366 1.0272 1.0477 1.0324 ▲0.40%
EUR/JPY 143.40 143.37 145.53 144.92 +1.06%
USD/CNH 7.0979 7.0194 7.1789 7.1251 +0.38%
CNH/JPY 19.53 19.49 19.95 19.70 +0.83%

先週の為替相場サマリー

ドルの買い戻しが優勢

USD/JPY

  • ドル円はじり高。週初は1ドル=138.49円からスタートし、米国祝日明けの月曜日はドルの買い戻しが優勢となり早々に139円を回復した。その後も買い戻しは続き、同日のNY時間には今週の高値140.79円を記録。しかし火曜日のNY時間に米10月PPI(卸売物価指数)が発表になると、これが絶対水準としては高いものの年率+6.7%に鈍化していたことからドル売りが優勢となり、この局面で一時137.70円を記録した。ただしこのレベルではドル買い戻しが優勢で徐々に下値を切り上げると、その後は水曜日NY時間に発表された米10月小売売上高の伸び(実績値として過去最高)や、FRB高官によるインフレ抑制に関する発言などが意識されドルが買われる展開になった。週末は再び140円台を回復し140.37円でクローズ。
  • なお先週末の予想は「上」で、結果は「的中」。年初来の正答率は68.7%。

EUR/USD

  • ユーロは小幅に下落1ユーロ=1.0366ドルからスタートし、週初はドル買いが優勢となる中で、NY時間に1.0272の安値を記録した。翌火曜日のNY時間には米10月PPIの結果を受けてドルが売られ今週高値の1.0477を記録。ただしそこからは徐々に上値を切り下げ、週末に掛けては再び1.03台が定着し、1.0325にてクローズ。
  • 先週末の予想は「下」で、結果は「的中」。年初来の正答率は61.3%。

USD/CNH

  • ドル買いが優勢。1ドル=7.0979元からスタートし、週初は下押しが続きロンドン時間に7.0194まで下落。ただしこのレベルでは買戻しが優勢で、その後はじり高の展開が続いた。米10月PPIへの反応も限定的で、木曜日のNY時間に7.1789の高値を記録したのち、週末は7.1251でクローズ。
  • 先週末の予想は「上」で、結果は「的中」。年初来の正答率は65.7%。

 

先週のできごと

①ロシアによる核兵器使用は認められないという共通認識がG20などで共有、②日本の物価上昇にともなう黒田日銀総裁の発言変化、③米国は住宅関連指標で落ち込みも小売は堅調

14日

  • ユーロ圏9月鉱工業生産 +0.9%
  • インド10月消費者物価指数 +6.77%(強いインフレ圧力)
  • トルコ最大都市イスタンブールの中心部で現地時間の13日午後4時20分(日本時間同午後10時20分)ごろ、爆発が起きた。オクタイ副大統領は6人が死亡、81人が負傷したと明らかにした。
  • 岸田文雄首相と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は13日、プノンペンで会談した。日韓首脳の正式な会談は2019年12月以来3年ぶり。元徴用工を巡る訴訟問題で「早急な解決」へ協議を続けると確かめたものの具体案には踏み込まなかった。
  • 米国のバイデン大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は、インドネシア・バリ島で約3時間会談した。冒頭、バイデン氏は台湾情勢などを念頭に「違いを管理し、競争が衝突になるのを防ぐ」と述べた。習氏は両国が「難しい関係にあり、懸念を抱いている」との認識を示した。

15日

  • 日本7-9月期四半期GDP ▲1.2%(年率換算)(弱い数値)
  • 中国10月小売売上高 +6.69%(復調傾向)
  • 中国10月鉱工業生産 +0.33%
  • スウェーデン10月消費者物価指数(CPI) +10.9%(強いインフレ圧力)
  • 英国10月失業率 +3.9%
  • ユーロ圏11月ZEW景況感調査 ▲38.7(弱い数値)
  • ユーロ圏9月貿易収支 ▲344億ユーロ
  • 11月ニューヨーク連銀製造業景気指数 4.5
  • 米国10月卸売物価指数(PPI) +6.7%(インフレ圧力は鈍化)
  • 米共和党のトランプ前大統領は南部フロリダ州の邸宅マール・ア・ラーゴで演説し、2024年の次期大統領選に出馬すると表明した。
  • ポーランド政府は同国東部プシェボドフにロシア製のミサイルが着弾し、2人が死亡したと発表した。

16日

  • 英国10月消費者物価指数(CPI) +11.1%(強いインフレ圧力)
  • カナダ10月消費者物価指数(CPI) 6.9%(強いインフレ圧力)
  • 米国10月小売売上高 +1.3%(月次売上高で過去最高となる694.5Bilを記録)
  • 米国10月鉱工業生産 ▲0.1%
  • 20カ国・地域(G20)はインドネシアのバリ島で開いた首脳会議(サミット)の成果文書として首脳宣言を採択した。ウクライナに侵攻したロシアを念頭に「核兵器の使用や威嚇は認められない」と明記した。
  • 中国人民銀行(中央銀行)が公表した四半期ごとの金融政策執行報告によると、住宅ローン金利の平均は10月が年4.3%で、確認できる2009年以降では最低となった。
  • 米中間選挙は開票の結果、連邦議会下院で野党・共和党が4年ぶりに過半数を奪還する見通しになった。上院は与党・民主党が多数派を維持するのが確実で、上院と下院で多数派が異なる「ねじれ議会」になる。

17日

  • 日本10月貿易統計 ▲2.16兆円(弱い数値)
  • オーストラリア10月雇用統計 新規雇用者数+3.22万人 失業率3.4%
  • 米国前週分新規失業保険申請件数 22.2万件
  • 米国10月住宅着工件数 ▲4.2%(弱い数値)
  • 米国10月建設許可件数 ▲2.4%(弱い数値)
  • 11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 ▲19.4(弱い数値)
  • フィリピン中央銀行は金融政策決定会合で、政策金利の翌日物借入金利を0.75%引き上げ、年5.0%に改めると発表した。
  • インドネシア中央銀行は政策決定会合で、政策金利(7日物リバースレポ金利)を0.5%引き上げ、年5.25%にすると決めた。
  • 岸田文雄首相はタイのバンコクで中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した。日本側によると対話を通じた「安定的な関係」の構築をめざすと一致した。台湾有事リスクを踏まえ意図せぬ衝突を避ける狙いだ。ウクライナ情勢に関しては核使用反対の認識を共有した。

18日

  • 日本10月全国消費者物価指数 +3.7%(インフレ圧力が高まってきている)
  • 英国10月小売売上高 +0.6%
  • 米国10月中古住宅販売件数 ▲5.9%(弱い数値)
  • 米国10月景気先行指標総合指数 ▲0.8
  • 21カ国・地域でつくるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が閉幕し、首脳宣言を採択した。ロシアのウクライナ侵攻について「この戦争が計り知れない人的被害をもたらした」としてロシアを非難した。エネルギーや食料価格が高騰していることにも触れ「世界経済の脆弱性を悪化させている」と明記した。
  • 黒田総裁は衆院財務金融委員会で最近の物価上昇について「かなりの上昇率」と述べた。一方で「(物価上昇率は)23年度全体では2%を割る」という従来通りの見通しも披露し、「賃金上昇を伴うかたちで物価安定の目標を持続的安定的に実現できるよう金融緩和を続ける」と変わらぬ決意を示した。
  • 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は講演で「一段の利上げを想定している」との認識を示した。次回12月の理事会では保有資産の圧縮方法も話し合う予定で「バランスシートを慎重かつ予測可能な方法で正常化することが適切だ」とも述べた。

 

注目の経済指標と政治イベント

注目は、①11月FOMC議事要旨、②10月ECB議事要旨、③11月東京都区部CPI

21日

  • 16:00 ドイツ10月生産者物価指数
  • 17:30 香港10月消費者物価指数

22日

  • 18:00 ユーロ圏9月経常収支
  • 24:00 米国11月リッチモンド連銀製造業指数

23日

  • 日本祝日(勤労感謝の日)
  • 10:00 ニュージーランド準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利
  • 14:00 シンガポール10月10月消費者物価指数
  • 17:00 南ア10月消費者物価指数
  • 17:15 フランス11月PMI
  • 17:30 ドイツ11月PMI
  • 18:00 ユーロ圏11月PMI
  • 18:30 英国11月PMI
  • 21:00 米国MBA住宅ローン申請指数
  • 22:30 米国前週分新規失業保険申請件数
  • 22:30 米国10月耐久財受注
  • 23:45 米国11月PMI
  • 24:00 米国10月新築住宅販売件数
  • 28:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨

24日

  • 米国祝日(感謝祭)
  • 韓国中銀、政策金利
  • 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利
  • 16:45 フランス11月企業景況感指数
  • 18:00 ドイツ11月IFO企業景況感指数
  • 20:00 トルコ中銀、政策金利
  • 21:30 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨

25日

  • ブラックフライデー
  • 08:30 11月東京都区部消費者物価指数
  • 08:50 日本10月企業向けサービス価格指数
  • 16:00 ドイツ12月GFK消費者信頼感調査
  • 16:45 フランス11月消費者信頼感指数

 

来週以降

  • 11月28日:サイバーマンデー
  • 12月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月15日:ECB
  • 12月20日:日銀金融政策決定会合
  • 1月18日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 2月1日:FOMC
  • 2月2日:ECB
  • 3月10日:日銀金融政策決定会合
  • 3月16日:ECB
  • 3月22日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 4月5日:ECB
  • 4月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 5月3日:FOMC
  • 6月14日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 6月15日:ECB
  • 6月16日:日銀金融政策決定会合
  • 7月26日:FOMC
  • 7月27日:ECB
  • 7月28日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 9月14日:ECB
  • 9月20日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 9月22日:日銀金融政策決定会合
  • 10月26日:ECB
  • 10月31日:日銀金融政策決定会合(経済・物価情勢の展望付き)
  • 11月1日:FOMC
  • 12月13日:FOMC(経済予測データ付き)
  • 12月14日:ECB
  • 12月19日:日銀金融政策決定会合

 

経済用語解説

  • GDP=Gross Domestic Product(国内総生産):高成長が良い
  • CPI=Consumer Price Index(消費者物価指数):2%目標を掲げる先進国が多い
  • PCE=Personal Consumption Expenditures:個人消費支出、消費者物価と相関が高い
  • PPI=Producer Price Index(生産者物価指数):CPIに影響を与える
  • PMI=Purchasing Manager Index(購買担当者景気指数):50が基準
  • ZEW=Leibniz Centre for European Economic Research(欧州経済研究センター):0が基準
  • NAHB=National Association of Home Builder:50が基準
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数:0が基準
  • フィラデルフィア連銀製造業景気指数:0が基準
  • リッチモンド連銀製造業指数:0が基準
  • シカゴ購買部協会景気指数:50が基準
  • ミシガン大学消費者態度指数:1966年を100として指数化
  • MBA住宅ローン申請指数:前週比で住宅ローン申請件数を測定
  • S&P/ ケース・シラー住宅価格指数は、「20大都市圏住宅価格指数」がよく利用されている。景気に大きな影響がある住宅市場の動向を確認する上で重要な指標。
  • 住宅販売保留指数:売買契約は終わっているが、引渡しが済んでいない物件数を指数化
  • 欧州消費者信頼感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(速報の発表は前月比で報告される)
  • 欧州景況感指数:2000~2020年の平均を100としてその上下を図る(発表は実数で報告される)
  • 消費者信頼感指数:1985年を100として指数化したもの
  • 日本景気動向指数:2015年を100として指数化したもの
  • 日本景気ウォッチャー調査:50が基準
  • 日本法人企業景気予測調査:0が基準

※物価指数とマネー統計は前年同月比、GDPは前期比、特段の記載がない経済指標は前月比または当月の数値

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