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資産形成について
みなさんは「老後2000万円問題」という言葉を聞いたことはございますか?
メディア等で大きく取り上げられ話題になりましたが、もともとは令和元年に金融庁の金融審議会がまとめた「高齢社会における資産形成・管理」 という報告書の中で用いられた言葉です。報告では、人生100年時代において、老後の毎月の不足額を約5万円と仮定し、定年退職後に33年間生存した場合に約2,000万円の蓄えが必要であり、それに向けて準備した方がよいと指摘しています。
また報告書は、日本人の働き方が多様になり転職が容易になった一方で、早期に退職した場合におけるリスクを指摘します。日本においては、勤めた年次に応じて退職金が増えるように設計されている企業も多く、早期退職による退職金の見込み金額の減少リスクを相応に被らなくてはならないからです。
ところで筆者は2018年末に33歳で銀行を退職しました。退職前は海外駐在をさせて頂き金銭的に恵まれた環境ではありましたが、他にやりたいことがあったため独立しました。結果として報告書に指摘のとおり、金銭的なリスクを大きく負った格好です。
幸い仕事で運用関係の業務に従事していたこともあって金融全般に関する知識は少なくないと考えておりますが、一方で会社との特殊契約もあり自己資金の運用にはこれまであまり積極的に取り組んできませんでした。ですから本格的に自己資金の運用を開始したのはここ2年間ほどの話です。
人民元投資の魅力
現在、私はさまざまなプロダクトに投資をしています。その中でFXに関して最もパフォーマンスが良いのは、自身の専門でもある「人民元」です。人民元はスワップポイントとキャピタルゲイン(値上がり)が同時に狙える通貨で、その恩恵を受けることができました。
2021年7月20日時点の人民元の為替レートは1人民元=16.90日本円です。ちょうど1年前の2020年7月20日の為替レート(終値)は1人民元=15.35日本円ですから、約10.1%通貨価値が上昇したことになります。
さらに人民元には高い金利が付与されます。ざっくり日本と中国の1年物の金利差は3%程度ありますから、理論上は1年間あれば3%前後の金利が付与されることになります。
従って人民元を対日本円で1年間買い持ちしていた場合、以下のような計算式が成り立っていました。
通貨価値の上昇10.1% + 金利3.0% = 合計利回り+13.1%
これはS&P500など代表的な運用資産と比べても悪くないパフォーマンスであった一方、相場変動リスクはインデックス投資と比べても尚低く、ローリスク・ハイリターンの運用となりました。もちろん単年の成果に過ぎませんから、今後も過度に期待してよいものではありません。
実際にFXの運用の場合はこれにレバレッジを効かせます。例えば10倍で運用すれば、年間で131%ものリターンが見込めたことになりますので、通貨人民元が如何に優れた投資先であったかがお分かり頂けたかと思います。
外貨預金に馴染みのある方へ
独立してからというもの、金融機関の方だけでなく、さまざまな業種の方とお話する機会が増えました。飲食店などを経営する個人事業主、フリーランスなどIT事業者、メディア、医療関係者、官公庁などなど、挙げればキリがないですが、お会いする方々からいつも刺激を貰っています。
一方で、私の専門は外国為替ですので「FXをしたことはありますか?」と尋ねると、あまりピンとこない方も多い印象です。日本円で銀行預金に預けておいても金利が付与されないことについての共通認識はあるのですが、FXを取引している人はそこまで多くないのかも知れません。
ところが「外貨預金を預け入れたことはありますか?」と尋ねると、実際に預け入れたことがあるとか、中には米ドルを80円台で買ったと楽しそうに伝えてくれる方もいました。FXには馴染みがないけれども、外貨預金には馴染みがある方が多いのかも知れません。
ですから外貨預金のような分かりやすさで、FXのメリットであるスワップポイント(一般に外貨預金と比べて高金利な利息)が享受出来れば、投資にあまり慣れていない方でも安心して運用出来るのではないかと考えていました。
そして実際にそのアイデアを搭載したサービスを見つけました。それが「らくらくFX積み立て」です。
らくらくFX積み立てとは?
らくらくFX積み立てとは2021年5月に株式会社外為どっとコムからリリースされた、1通貨から外貨を買うことが出来る新サービスで、概要は以下の通りとなります。
買付可能通貨:10通貨ペア(米ドル/円、豪ドル/円、ポンド/円、NZドル/円、カナダ/円、南アランド/円、トルコ/円、人民元/円、メキシコペソ/円、露ルーブル/円)
購入外貨:1通貨単位、円貨:100円以上1円単位(最低1通貨相当)
購入頻度:毎日、毎週、毎月
レバレッジ:1倍、2倍、3倍
※法人の場合は1倍のみ
らくらくFX積立のメリットは?
公式の説明は本記事の参考欄に載せておきますが、金融プロフェッショナルの視点からメリットを考えてみると以下のようになります。
- 自動的に積み立てが可能
- 購入可能通貨に人民元が含まれている
- スワップポイント(外貨預金と比べて高金利)を享受できる
順に見ていきましょう。
自動で積み立て可能であること
資産を形成する上で、自動的に自分の口座からお金を抜いてしまう仕組みを作ることはとても重要です。ここだけの話にしてほしいのですが、私も昔はお金を貯めるのが苦手でした。そんな時にとある先輩行員が「お給料をいくらもらっても散財してしまっては貯まらないもの、さっさと口座から引き落としてしまうのが肝要だよ」と教えてくれました。それを聞いてから、口座引落を使うようにしたところ、そこからお金の貯まり方が変わりました。
購入可能通貨に人民元が含まれていること
外貨なら何でもよいと言う訳ではありません。トルコリラのように長期間に渡って大きく減価し続けている通貨もあります。私は上記の10通貨の中で人民元を推したいと思います。人民元が強い理由については別途「人民元を学ぶ」の記事をご確認頂きたいのですが簡単にまとめると以下の通りです。
- 高い経済成長率であること
- 日本よりも格付けが高いこと
- 経常収支黒字額が大きいこと
- 相対的に高金利であること
- 金融政策が手堅いこと
このような通貨は他に見当たらないと言ってよいでしょう。
スワップポイント(外貨預金と比べて高金利)を享受できること
スワップポイントとは付与される利息のことです。一般に、単一通貨から生じる利息を「金利」と呼び、FXのように2通貨の交換から生じる利息のことを「スワップポイント」と呼びます。商品の特性上、一般向けの「金利」の利回りは低く、投資家向けの「スワップポイント」は利回りが高い傾向にあります。
実験を始めます
3つのメリットについてお伝えしましたが、それだけで本当に効果があるのかどうかは実証が難しいのではないかと考えました。そこで私が実験台となり、運用してみなさんに報告させて頂こうと思っています。
まずは以下の条件で開始しようと考えています。
積み立て金額:10,000円
頻度:毎週水曜日(年間52回)
購入する外貨:人民元
レバレッジ:3倍
毎週1万円の積み立て金額について
毎週1万円を積み立てることは多くの方にとって負担の大きいことだと思います。一方で、1万円は、例えば新入社員でも、駆け出しのフリーランスでも、全く無理難題な金額ではないと思います。
1年間は52週ですから年間で52万円を入金することになります。
レバレッジを3倍にすると10,000円で30,000円相当の人民元を購入することができます。リスク・リターン共に3倍になりますが、一般的に主要国の通貨価値の変動リスクは、株式価値の変動リスクよりも小さいので、体感的なリスク量としては3倍前後でも株式投資比では少ないリスクと考えます。
1年間で積み上がる52万円の元本は、実質的に3倍の156万円相当の人民元として運用されます。従って1年間のNISA積み立て金額よりも少ない入金額で、NISA積み立ての最大金額よりも多く運用することになります。
これがレバレッジの力(リスクであり、リターン)です。比較的安定して推移する人民元投資にレバレッジを掛けることで、投資元本以上のリターンを狙っていきます。
実際の運用シミュレーションはこれから定期的にアップデートして行こうと思います。
まずは野次馬的に観て楽しんで頂ければ幸いです。
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なお口座開設の具体的な方法については以下の記事をご参考くださいませ。
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