こんにちは、戸田です。
本日より、ブログ形式で記事を投稿しております。色々と試行錯誤の過程であり、暖かい目で見守って頂ければ幸いです。
本日のテーマは「円安」です。
ご存じの通り、今年(2021年)は円安が加速しています。
以下のチャートをご覧ください。年初来でみると、日本円は対ドルで約10%も安くなっていることがわかります。
特に10月に入ってからの円安は顕著で、昨日10月11日(月)は対ドルで1.0%強の円安進行となりました。
なぜここまで円安が進んでいるのか、少し掘り下げてみたいと思います。
金融政策の差
まず真っ先に挙げられるのは日米の金融政策の差です。追加緩和も辞さない構えの日本と、来月にテーパリングのアナウンス、来年に利上げを控える米国とのコントラストは鮮明です。
しかし、「金融政策の差」については今に始まった話でもありません。では他にどういった要因が考えられるのでしょうか・・・?
貿易黒字の縮小
2つ目に貿易黒字の縮小を挙げたいと思います。以下のグラフをご覧ください。
これだけ円安が進んでいるにも関わらず、輸出が伸びず、むしろ資源高の影響を受けて2021年8月の貿易収支は7ヵ月ぶりに赤字転落しました。そのため貿易の視点では、円を売ってドルを買う取引が増えていることになります。
これは直近の値動き(円安)に影響していそうですね。
しかし、貿易赤字、さらにはサービス収支も赤字となると、いよいよ残されたのは第一次所得の黒字のみです。第一次所得は主に海外からの配当で、おそらく大半は海外で活躍する製造業の配当でしょう。
日本の最後の砦、それが自動車産業を中心とした海外で活躍する製造業です。ここがもし電気自動車などの大きなムーブメントに飲まれ海外シェアを失うことになった場合には、いよいよ配当が減り、経常赤字が視野に入ってきます・・・
経常赤字国は自国通貨安になりやすい、これは為替のセオリーです。ですから足元の円安はこういった未来を織り込んだ動きにも見えます。
沈みゆく船「日本」
少しキャッチーな見出しにしましたが、私は結局この1点につきると思っています。
金融緩和を縮小出来ないのも、貿易が儲からないのも、根本は日本の経済に勢いがないからです。
ゆえに円安が進み、国力は相対的に低下しています。
なぜいま日本の経済に勢いがないのでしょうか?
これを本気で論じ始めると終わりが見えなくなりそうなので本日はここまでにしたいと思います。
ですが、私には足元の円安が日本の未来を表しているように見えて仕方がないです・・・
杞憂に終われば良いのですが・・・