こんにちは、戸田です。

本日はクロス円の買いでワークする通貨ペアを簡単に探してみましたのでご報告させて頂きます。

ちなみにクロス円とは、FXにおいてドルを介さずに「円」と「もう一つの通貨」で取引を行うことです。例えばユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)がクロス円と呼ばれます。なおドル円(USD/JPY)はドルストレートに分類されます。

 

なぜいまクロス円の買いか?

そもそもアイデアのきっかけは円安が加速していることです。円安について過去3記事をアップしましたのでご参考まで以下にURLを添付しました。

【円安】終わりの始まり

【円安要因】10兆円規模の大学ファンド創設

円安の要因を洗い出してみました

と言っても私はもうかれこれ1年間くらい基本的に(円は)円売り取引しかエントリーしていません・・・(少し自慢ぽくなってしまい恐縮です)

これは何か特別なことを分析しているわけではないです。ファンダメンタルズを重視する人にとっては通常の投資行動と思います。

 

もう一つの理由が先進国の利上げです。新興国の利上げではないので、ご注意ください。

新興国通貨はその脆弱な経済ゆえに通貨価値が安くなっていく通貨が多いです。そのためアメリカの利上げを来年に控える中で、米ドルとの通貨価値を一定に保つため新興国は利上げに迫られています。

これは言い換えると「受動的な利上げ」と言えます。

 

しかし先進国の利上げは異なります。純粋に経済活動の回復やインフレ圧力が強いので、「能動的に利上げ(金融引き締め)」を行っています。

私の認識では少なくともノルウェーとニュージーランドが2021年9月と10月にそれぞれ利上げを実施しました。

※ノルウェーが政策金利を0.00%から0.25%へ、ニュージーランドが0.25%から0.50%へそれぞれ引き上げ

ということで、先進国の利上げ通貨に的を絞ってクロス円の買いを行うとパフォーマンスが良いかもしれないと考えたのです。

 

実際にクロス円のチャートを眺めてみると・・・

しかしノルウェークローネ(NOK/JPY)とニュージーランドドル(NZD/JPY)を実際に眺めてみると、そこまでパフォーマンスが良くなさそうです。

私が何度も何度も繰り返しお伝えしている高パフォーマンスの人民元(CNH/JPY)と2021年初来で比べると以下のようになりました。

クロス円比較

NOK/JPY:赤のライン、約13.80%上昇

CNH/JPY:ロウソク足、約11.36%上昇

NZD/JPY:青のライン、約9.09%上昇

そもそNOK/JPYとNZD/JPYはボラティリティ(変動率)が高いのでリスクが大きいことがチャートからわかりました(上下に激しく変動している)。一方で人民元は大きく下落することなく上昇していることが見てとれます。

さらに最も上昇しているNOK/JPYですが、産油国通貨です。ここまで原油高の恩恵を受けたことが大きいと推測され、これからどこまで上がるかは原油次第と思います。

私は正直そんなにコモディティ動向に詳しい訳ではないですし、すでに1バレル80ドルまで上昇している原油通貨をここから買うよりは、人民元の方が安心して買えます。しかも人民元は年2.5%程度のスワップポイントが見込めますからトータルではNOK/JPYよりもパフォーマンスが良いです。

NZD/JPYはボラティリティが高い割に、実績値として人民元より低いので、残念ながら選択肢に入りませんでした。

 

なぜ戸田が人民元に対してそれほどまでの信頼を置いているのか?それについては以下に添付したシリーズをご覧ください。サロンメンバーでもある「ちょびっぴ」さんが記載し好評を頂いているシリーズです。

中国人民元トレードに挑戦!1から学ぶ人民元の魅力と特徴

 

結論

先進国利上げ通貨を簡単に見てまいりましたが、人民元から乗り換えようと思うほどの通貨は現状ありませんでした。ゆえに私はいつも通りのオペレーション(クロス円なら人民元)で対応しようと考えています。

もちろん、マーケットは刻一刻と変わりゆくものですので、変わればまた戦略を見直したいと思います。

FXというと短期的な売買のイメージが強いかも知れませんが、中長期ではより理論通りに動いていく傾向がありますので、ギャンブル的な要素は減っていきます。投機よりも投資に近くなっていくイメージでしょうか。

ちなみに私は短期もがっつりトレードしているので、その辺りもまた色々とご報告していきたいと考えています。今はドル円が多いです。理由は低いスプレッドだったり、取得できる情報の量や質だったりいろいろと考慮しています。

短期と中長期は別々に考える、今日は中長期の話でした。

 

なお私の取引履歴は戸田裕大の週刊トレーディング戦略とサロン限定のディスコードで全てご覧いただけます。ただしメンバー登録が必要になりますので、ご参考までURLを添付いたします。

為替トレーディング部のご案内

 

それでは本日はここまで。

またお会いしましょう。

 

<参考文献>

チャート:Investing.com