こんにちは、戸田です。
本日はFED(米連邦準備制度)の定める金融政策と、FOMC(2021年11月)の注目点について簡単にまとめてみました。
さっそくみていきましょう。
現行のFEDの金融政策
現在、FEDは3つの金融政策を採用しています。
政策金利
- 準備預金(市中銀行が中央銀行に預け入れる預金)に対して0.15%の利息を付与
- フェデラル・ファンド金利(FF金利と呼ばれる翌日物の政策金利)を0.00%~0.25%で推移するよう誘導
量的緩和
- 米国債を800億ドル買い入れ/月
- MBS(不動産担保証券)を400億ドル買い入れ/月 ※MBSが足りない場合にはCMBS(商業用の不動産担保証券)を買い入れる
その他のオペレーション
- オーバーナイト(翌日物)の資金供給枠が最大5,000億ドル(利息は0.25%)
- オーバーナイトの資金吸収(受入)枠が最大1,600億ドル(利息は0.05%)
市場の注目点(2021年11月FOMC)
1点目が量的緩和の縮小、すなわちテーパリングに関するアナウンスの有無です。
パウエルFRB(理事会の)議長は、すでに前回(2021年9月)のFOMC(政策決定会合)で、今回(2021年11月)のFOMCにおいてテーパリング開始をアナウンスする可能性が高いと述べています。ですから市場参加者も今回のFOMCではテーパリング開始のアナウンスがあると想定しています。
2点目がその縮小のペースです。
パウエル議長は「来年(2023年)の中頃」には量的緩和の縮小を終えたいと発言していますので、2021年11月(または12月)から米国債を100億ドル、MBSを50億ドル、それぞれの買入を縮小し、2022年6月(または7月)にテーパリング完了が市場のコンセンサスです。このスケジュールが早まるのか後ろ倒しになるのか注目が集まります。
3点目が質疑応答です。
パウエル議長の記者会見においては、インフレ圧力の高まりや、それに対応する利上げ時期に関する質問が集中すると想定されます。明言を避けるはずですが、インフレに対するFEDの見方については参考になることも多いと考えます。
以上になります。
トレードの参考にして頂ければ幸いです。
参考文献
Board of Governers of the Federal Reserve Board:FOMC statement
https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/monetary20210922a1.pdf