はじめまして、ちょびっぴと申します。為替歴3年の初心者トレーダーです。最近、人民元に興味を持ち実際に取引を始めてみたのですが、すごくパフォーマンスが良いんです!でも実は人民元についてよく分かっていなくて…そんな時にTwitterで戸田裕大さんを見つけ、人民元についていろいろなことを教えてもらっている中で、今回アウトプットの機会を頂いたので記事にしてみました。
年々世界での存在感を強め、今やアメリカに次ぐ経済大国に成長した中国、そんな国の通貨をトレードしてみたいけど通貨の仕組みや特徴が分からなくて、人民元取引を控えている人も多いのではないでしょうか。人民元トレード初心者のちょびっぴが専門家である戸田裕大さんに人民元の魅力や気になるギモンを1から聞きます。
目次
✍️そもそも中国ってどんな国?
ーこれから人民元について勉強していきたいと思います。よろしくお願いします。さっそく人民元についていろいろ質問したいのですが、その前に、そもそも中国をよく知りません。中国に行ったこともありません。近い国なのによく分からなくて、今まで人民元取引は控えていました。
まず中国ってどんな国なのでしょうか。
戸田裕大さん(以下、戸田) 意外と現地に行くとみんなが思っているほど、嫌なことは感じませんね。顔や肌の色は近いですから、日本人に似ている方も結構いますし、ご飯に関してもご存知の通り中華料理で、お箸やお椀があるのは日本と一緒なわけで、むしろ中国から日本に伝わってきているものもたくさんありますよね。そういう意味では実際に行くと意外と近く感じると思います。
ー私のように、一度も中国に行ったことがない人も多いと思います。
戸田 一度行くと分かりますが、すごく発展しています。特に上海はいいところに泊まれば日本と同じようなサービスを受けることができますし、街で見かける漢字は日本人でも何となく分かるわけですよね。実際に行ってみると結構親しみ持つ人が多いのではないかなと思いますね。
国民に関してはみんなすごく温かいです。友達にはご飯を奢ってあげようとか、レストランに行くとみんなで奢りあったりするんですよ。「今日は俺が出す!」って。そういう見栄っ張りなところも人間らしさがあるなと思います。困っている人がいると、お節介に助けてあげたり、時に大声を出して喧嘩したりだとか、職場でもそんな感じで、みんな大声でああでもないこうでもないと話していました。
すごく声が大きいので、日本人からすると最初は驚かれるかもしれませんが、現地にいると慣れてくるもので、そういう人間らしさも含めて本当はすごく温かい国なんだと思います。中国の国民のことを「人民」と言いますが、本当に民の人という、そんな印象ですね。
一方で中国の政治体制は今の日本の政治体制とは異なっていて、エリート主義なんですよね。科挙試験ってご存知ですか?
✍️中国は日本よりもエリート主義? 中国のエリートが目指す先は?
ー科挙試験…昔読んだ小説に出てきました。たしか中国で昔から行われているすごく難しい試験ですよね。
戸田 そうですね。要は官僚になるためのテストですよね。今もそれに近いものがあって、進学する高校や大学に力を入れる教育熱心な人が多いです。いろんなところに塾がありますし、そういうところも日本と似ていますよね。
学歴に対する考え方は日本以上かもしれませんね、その中で優秀な人たちがどんどん政治の世界に入っていくわけですね。日本だと今であれば優秀な人たちは、ベンチャーに行ったり、お医者さんになったり、グローバル企業で働いたりって人も多いと思うんですけど、中国のエリートは共産党に入って共産党のピラミッドの中で上を目指す、そういう価値観の人も少なくないです。
科挙(かきょ):中国で隋から清の時代まで、約1300年間にわたって行われた官僚登用試験である。同様の制度は中国だけでなく、日本、朝鮮、ベトナムにも普及した。科挙の競争率は非常に高く、時代によって異なるが、最難関の試験であった進士科の場合、最盛期には約3000倍に達することもあったという。最終合格者の平均年齢も、時代によって異なるが、おおむね36歳前後と言われ、中には曹松などのように70歳を過ぎてようやく合格できた例もあった。無論、受験者の大多数は一生をかけても合格できず、経済的事情などの理由によって受験を断念したり、過酷な勉強と試験の重圧に耐えられず精神障害や過労死に追い込まれたり、失意のあまり自殺したという鍾馗の逸話など悲話も多い。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ー中国では、最も優秀な人が目指すのは政治家になることなのでしょうか。
戸田 そういう風土が日本と比べて強いと思います。今でこそジャック・マー氏のアリババみたいにベンチャーに行く人も多いですし、あとは、海外留学にいって帰ってくる人たちのことを海がめと呼ぶのですが、そういう道を選ぶエリートもいます。
でも習近平氏を見ていても分かると思うのですが、国内で清華大学や北京大学を卒業して上に登っていくのが本来のコースなんですよね。留学組は人民の鼻につくわけですよ。
だからこそ政治っていうところを除いて考えた時には、本当に人間らしく温かく日本の匂いもする、そういう国だと思います。政治のことについて少しお話しすると中国はトップダウンなんですよね、一言で言うとピラミッド。日本の銀行や大企業に近いと思います。上の人からの命令は絶対!みたいな。中国では老板(ラオバン)っていうんですけど、老板の言ったことは絶対なわけですよね。
ー中国の政治っていうのは、長く勤めた人や歳をとった人が上に行くのですか。それともやはり実力主義なのでしょうか。中国って目上の人をすごく大事にするイメージがあります。
戸田 年功序列か実力主義かというお話ですね。目上の人を大事にするのは、儒教の教えですよね。目上の人を大事にする道徳の文化って儒教と言って孔子が教えたもので日本にも入っていますし日本や中国って目上の人をすごく尊敬しますよね。韓国もそうですし、そういう意味ではみんな本当は同じようなルーツなんですよ。
ー揉め事は多いですが、元々は似たもの同士ということですね。
戸田 その辺は似ていると思います。完全な実力主義というよりは、年功序列なところもありますし、でも政治的に実力があるかどうか、みたいなのもすごく重要なんでしょうね。中に入ったわけではないので実体がどこまで分かるかっていうのはありますけど、学歴と年功序列みたいなところとミックスなんでしょうね。でも感覚的には日本の方が年功序列は目につく気がしますけどね。
ー日本にいると中国国民の文化に触れる機会って少ないと思います、例えば中華料理の紹介や現地の観光地の紹介などはあっても、国民性に対してポジティブな話を聞く機会は少ないように感じます。歴史的な背景なども含め、様々な要因があって不信感や嫌悪感を持っている人は一定数いるのかなと思うんですよ。でもそういう感情だけで中国の通貨、人民元を取引するかしないかを決めるのは違うかなって。チャンスがある通貨なのであれば狙っていきたいなって思っています。
ところで中国の経済ってどれくらい豊かなのでしょうか。
✍️百聞は一見に如かず!現地に行って肌で感じる中国の豊かさ
戸田 僕が上海に行った時に一番驚いたのはビルが雲を突き抜けてるんですよ。雲を突き抜けてるビルって日本になくないですか。
ー見たことないです!
戸田 それを見た時にすごいなと思いました。あと道路もすごく整備されていて、空港から上海の中心地の陸家嘴(ルージャーズイ)というところに行ったのですが、僕は元々大手町、大阪だと淀屋橋などの金融街の中心で働いていたわけですけども、そういうところと比べてもビルがどでかいわけですよね。それに、ビルとビルの間がとにかく広いんですよ。
ー日本みたいに、ごちゃごちゃしていないのですね。
戸田 一個一個のビルがすごく大きいんですよ。歩くとビル何個かを歩くだけでも5分とか10分とかかかっちゃうんですよね。ビル群を見ただけで「この国、経済成長やばいな」って感じると思います。
ーじゃぁ、中国に一度観光に行っただけでも見方はかなり変わるのでしょうか。
戸田 見方は絶対に変わると思います。百聞は一見に如かずっていうのが僕の座右の銘なんですけど、僕も実際に中国には2010年に広東省に行ったことがあったんですけども、でも2016年に赴任したその6年間で全然違うくらいに変わっていたのでびっくりしましたね。
戸田 もう一個エピソードをいうと、福建省っていう烏龍茶の産地がある地域の港町に廈門(アモイ)っていう街があるんですよ。そこで2017年にBRICS会議が開催されたのですが、その1年前から会議の準備するぞということで、街を整備したんですけど、整備前は本当にボロボロだったんですけど、現地のタクシーが全て電気自動車のタクシーに変わって、空港からメトロが通って、道路も全部舗装されて家の外壁も全て真っ白になって…一体何兆円使ったんだろうって言うくらい、国内投資が半端ないんですよ。
ーそれはどれくらいの期間でそうなったのですか。
戸田 1年以内ですね、それが僕は衝撃で忘れられなくて、もっと中国で学んでみようと思ったのはそれがきっかけなんですよね。数字やデータを見るよりも、一回行って中国の表面を見ただけでも、中国に対する見方は変わると思います。この国の経済成長は半端でないことを肌で感じると思います。だからそう言う意味では、僕が言葉で説明するのもいいですけど、本当に一度行ってみるのが理解するのは早いと思います。この国に投資してみたいって思うと思います。
逆に南アフリカやトルコは実際に行ったこともあるのですが、投資したいと全然思わないですよ、そりゃ通貨も下がるなって言う感じの雰囲気です。
ーそれは行っただけで分かるのでしょうか。
戸田 行っただけでわかります!身の危険を感じますからね。
逆に中国ってものすごく治安がいいんですよね。夜中に歩いていても日本以上に安心できるくらいです。
ー中国は危険な国というイメージはあまりなかったのですが、想像以上に治安はいいのですね。
確かにトルコや南アフリカは夜歩きたいとは思わないですね。
戸田 歩いた瞬間さらわれて、アフリカなら殺されるかもしれません。
ーすごく怖いですね!
ひとつの街が1年という短い期間で、あっという間に改修され綺麗に整備されていくというお話を聞き、中国のスピード感っていうのはすごいなって思いました。最近の出来事で言うと、香港問題を見ていて同じように感じました。香港の制度が短期間で変えられていくのをみて、このスピード感は日本ではありえないんじゃないかなって思いました。
✍️日本と中国の違い、中国の意思決定の早さと実行力、国民性も関係する?
戸田 それも本当にその通りで、時間が流れる、街が成長するっていうのを感じたのは、僕は中国に行って初めて感じたことなんですよね。それまでは日本にずっといたのですが、正直1年経ったってなにも変わってないですよね。外観であの店変わったのかなっていうくらいで。中国は1年あったらガラッと変わりますから、レストランも廃れるのも早いですし栄えるのも早いですし、どんどんテナントも変わっていきますし、そういうスピード感っていうのを肌で感じられる国だと思います。
その理由が何なのかっていうと、政府に関して言えばトップダウン、一党独裁なので対抗馬がいないんですよね。
日本だと与党と野党がありますよね。今は自民党が与党ですけれども、野党が反対するのでなかなか政策が決まらなかったりもするじゃないですか。それが中国には全部なくて、やるよって言ったら実行するだけなんですよね。
そこの違いはありますし、国民で言っても日本人はもう少し深く物事を考えるんですけど、彼らは意思決定が早いですね、深さは足りないですが「よし!今日からやろう」みたいなノリでやっちゃうっていうのは感じますね。
ー投資の分野でも、そういう国民性の違いは表れますか。例えば日本人は押し目を待ったり警戒したり、逆張りを狙ったりしますけど、中国の人たちは「上がるものには乗る!」みたいなところがあるのでしょうか。
戸田 それはあると思いますよ。中国人はイケイケですね。上がるものは上がると思っていますし、勝ち馬に乗るっていうか、僕の米株の先生が言っていたことですが、日本は循環論、いいことがあれば悪いことがあって、悪いことがあればいいこともある、こういう思想が押し目買いや逆張りに繋がっているような気がしますね。
一方、中国人はイケイケで、これは何で感じたかというと、マカオにカジノに行くとすごく感じます。黒と赤を当てるゲームがあるのですが、日本人だと黒黒黒と続いたら次は赤だって思う人が多いと思うんですけど、中国人は黒黒黒の次は黒に決まってるって思う方が多いんですよ。日本人は4回続いたら5回目はないだろうと思うんですけど、でも中国人は、5回目はもう一回黒がくるはずだって、みんなそう考えるんですよ、本当に!
昇り龍に乗るって言うかね、こいつくるなって思ったやつにぐわーって寄っていって盛り上がって乗っていくんですよね。逆にこいつ落ち目だなと思ったらサーッと引いていくっていうね。今のジャック・マー氏とかはそうなっちゃっているんですよね。
ー面白いです!私は黒黒黒と続いたら、次は必ず赤を選ぶと思うので日本人的な思考ですね(笑)中国のスピードの早さは国の仕組みだけが理由なのではなくて、国民性も関係しているということですね。
戸田 はい、それに日本は周りを海に囲まれていていますから、ゆっくり物事を考えられると思うんですよね。どこからか敵が攻めてくるわけでもないですし、難民が押し寄せて来るわけでもないし「まぁ、ゆっくり頭使って考えますか」って言う、基本的にのんびりしていると思うんですよ。でも中国は面している国境が11個ぐらいあるのかな、ぼーっとしていると、いろんなところから攻めてくるわけですよね。地理的要因からも、深く考えないで即実行に移していかないといけないって言う思考に繋がっているのかもしれませんね。
ーそういう中国の意思決定の早さは、中国の強みでもあるとは思うのですが、ただ投資家目線、私たちが人民元をトレードしようと思った時に、それがリスクになることもありますか。
✍️中国の一党独裁体制は中国人民元のリスクにつながる?
戸田 そうですね、株はやはりリスクがあって、会社の持ち主って株主だと思うんですけど、中国ではその上に共産党っていう概念があるので、党が言えばいつだって会社は取り壊されたり国有化されたりする可能性があるので、株式投資には非常に高いリスクが付き纏うと思います。
共産党がいつ何時、何ていうか分からないっていうのはあるんですよ、でも通貨は国家の権力の象徴でもあるわけです。だから中国は仮想通貨はダメだよってしていますけど、要は自分たちの権力を脅かすものは潰すということです。通貨の価値を安定させる、高めていくということに関しては中国の政府からすると並々ならぬ執着があるわけですよね。そういう意味では通貨や国の債券は国の威信にかけても何とかすると思います。
ー株式投資のリスクと通貨投資のリスクは同じではないということですね。そこの考えがありませんでした。
戸田 少し話は脱線しますけど、アメリカのドルもなかなか上がってこないじゃないですか。
これは今が米ドルのピークなんじゃないかって思っている人が多いと思います。これ以上はアメリカの世界における影響力が高まることもないだろうし、仮想通貨なんかが出てきている中で米ドル以外で決済が行われるって全然ある世の中だなって思うから、ドルの価値ってなかなか上がらないんじゃないかなっていうふうに考える人も多いんじゃないかなと僕は思います。
一方で人民元は国際決済比率2%くらいなので、まだまだ米ドルがシュリンクしていく中で人民元がシェアを上げていく可能性は十二分にあると思っています。そうなれば自然と通貨の価値も上がってくるのかなって思いますね。
ー日本円の国際決済比率はどのくらいですか。ドルはすごそうですね。
日本円は3%くらいですね。米ドルはぶっちぎりですね。それはアメリカが第二次世界大戦後に、世界の中で作ってきたシステムだからというだけで、今それが変わりつつあると僕は思っています。何年後になるかはわからないですけどね。
ー人民元はまだまだ上がる可能性があるということですね。たくさんお話ししていただきありがとうございました。ますます人民元に興味が湧いてきました!次回は人民元の仕組みについてお話し聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
✍️終わりに
なお人民元取引を提供するFX会社はまだまだ限定的です。そこで取引や情報入手に役立つ情報をシェアさせて頂きます。
サイト運営者の戸田さんが人民元取引に活用しているのは外為どっとコム社の取引システム「外貨ネクストネオ」とのことです。高いスワップ・ポイントと質の高い情報提供が名高い会社で、私ちょびっぴも人民元取引に活用しています。
キャンペーンも実施しているので、人民元取引にご興味のある方は以下の画像をクリックして口座開設にお進みください。
※『みんかぶFX』の2021年年間ランキングにおいて、総合部門、配信情報部門、人気部門の3部門で1位を獲得
※『みんかぶFX』の同サイト運営者が定める指標に基づく各FX会社のサービス等の調査。調査期間: 2020年1月1日~2020年12月10日 調査機関:株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド
それから現在、個人投資家の方が為替(FX)を基礎から勉強する機会、ましてや人民元を学べる機会は少ないです。私自身、最初は色々なかたの情報発信に目を通してみましたが、今にして思うと色々と遠回りをしたなと感じています。
戸田さんが運営しているサロンでは人民元情報はもちろん、個人投資家のレベルアップに役立つ情報をたくさん配信しています。入ったから必ず勝てるというものではありませんが、稼ぐ実力を身につけていく上で戸田さん以上の伴走者はいないと思います。
私自身も会員の一人ですし、自信を持っておススメしたいと思います。
以上になります。またお役に立てるような記事が書けるよう引き続き調査を進めていきたいと思います。